2008.05.16 FRI
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■広報レポート <勢い、そのままに>

 勢いは衰えていない。

 2度目の先発となった多田野は、中13日のブランクを感じさせない、テンポの良い冷静な投球を披露した。140kmにも満たないストレートは、緩いボールを絶妙に織り交ぜる旨みのある組み立てで速度以上の威力を発揮。ケガが癒えた本多が今日から復帰し、厚みを増したはずのホークス打線に付け入る隙を与えなかった。5回まで散発3安打と沈黙したホークスは、球数100を目処に力投する多田野に疲れが見え始めた6回に2点を奪ったものの、後を受けた宮西がきっちり凌ぎファイターズが流れを譲ることはなかった。「ボールが高く浮いてしまって修正に苦労しました」と、多田野。これで12回2/3イニングス無四球と抜群の制球力を誇る右腕の発言とは思えないが、それもアメリカで培った経験と謙虚な自信の裏返しからくるのかもしれない。

 一方、ファイターズ打線は、敗戦濃厚の試合を2日連続でひっくり返してきた勢いをそのまま持ち込んだような攻撃を見せた。初回、2アウトから3番・田中賢介がレフト線2塁打で出塁すると、4月2日の対戦で完全に抑え込まれたホークス先発・大隣へお返しとばかりに6連打を浴びせ一気に4点を奪った。先制タイムリーを放った高橋は、これで3試合連続の大活躍。「チームが勝てば、それでいいんです」と、連夜の劇戦の疲れを感じさせない笑顔をみせた。

 午前8時前の朝食会場。ホテルが空港内にあるため、10時半福岡行きの出発までにはまだ間があった。疲労回復に1分でも多く眠りたい他選手をよそに、7時に起床したという高橋の姿が。「4歳になる娘が幼稚園に行きだしたので、家を出てしまう前に声が聞きたいんです」。北海道で待つ愛娘を思い、それを力に変えて高橋はチームを引っ張っている。15泊16日の長期遠征は想像以上に激しい。東京ドームでつかんだ流れを全員で離すことなく、福岡での残り2試合を乗り切りたいものだ。

■多田野投手 <5回2/3、打者23、球数96、安打6、四球0、三振2、失点2、自責2>

「球数が多くなってしまったのが少し苦しかったですが、早い回から味方が点を取ってくれたので、気持ちにも良い意味でのゆとりを持って投げることが出来ました。ボールが高めに浮く場面が多く、それを修正するのに若干、苦労しましたが、調子自体は決して悪くなかったと思います。」

■梨田語録

「初回2死からの4点は大きかったね!H先発大隣を攻略したというよりも、全員が各々の打席で集中し得点を積み重ねた全員野球、つなぐ野球でしたね!!F先発多田野は登板間隔が空きすぎて、しかも初回の長い攻撃で、中々気持ちを集中させるのが難しかったと思いますよ。実戦感覚を取り戻すまで若干球が上ずり、フルカウントまでいったものの、最後は持ち前の制球力で無四球の投球内容は評価できますね。攻撃陣も1回以降チャンスが有りながら、後1本が出ず、嫌な流れの中宮西が良く抑え、流れを呼び戻してくれました!!今日は打線が爆発しましたが、いつも言っている通り「打線はみずもの!」ですので今日は気持ち良く打てたと思いますが、気持ち良いのと打てる事とは違いますので、その辺は充分認識しながら、明日のH先発予定杉内を是非攻略したいですね!!」

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