2008.05.28 WED
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■広報レポート <おごらぬエース。元・GMへ>

 「最近の連敗で元気がないので、是非勝利をプレゼントしてあげてください」試合前に東京ヤクルトスワローズ担当記者から、昨年までファイターズGMだった高田監督を気遣う言葉が。状況に左右されず常に誠実な高田監督は、サインを求めるファンに笑顔でペンを走らせている。しかし、情にほだされるわけにはいかない。我々自身が、不甲斐ない戦いぶりで52億円軍団(推定)・東京読売巨人軍に連敗を喫しているのだから。

 前回は腰の張りから球数88での早期降板となったダルビッシュは、「(腰の)心配はもうない」という中垣チーフトレーナーの見解通り、不安が軽減された体調での投球となった。スワローズ・宮本に一発を浴びるも、その後のピンチは剛と柔を兼ね備えた「らしい」攻めで失点を最小限に食い止め、141球の熱投。ずるずるいく雰囲気も否めなかったチームの連敗もきっちり食い止めた。「満足のいく内容ではない」とダルビッシュは謙そんしたが、主力選手の離脱による苦しいチーム事情をサラリと救うのは、他に真似の出来ないエースの技。試合後は当たり前の仕事をしたかのように表情を変えず、「だらしない内容ですみません」と、何故かファンに謝罪までした。クラブハウスに戻り腰にアイスバッグをあてながら、「8回3失点ですよ。僕がヒーローインタビューを受ける権利はなかった」と謙虚な姿勢を貫いた。

 ダルビッシュは昨日、休日を返上してオールスターゲーム開催記者会見に出席した。控え室では、隣のテーブルにいた東京読売・小笠原が関係者と談笑する中、ダルビッシュは今年から導入された選手間投票の書き込みに熱心だった。「こういうの、好きなんですよ」とゆっくり吟味しながら名前を埋めていき、最後にパ・リーグ投手部門の欄では自分を差し置き、他球団の先輩投手の名を丁寧に記した。以前、彼は米メディアの取材に対して、「達成感は簡単に得られない。シーズンを通して1敗もせず、防御率0・00でない限り」と発言している。チームの勝利を何よりも優先し、他を立て、自分の成績に関しては完璧を求め続ける。視線のぶれない彼がもたらす勝利は、ただの1勝以上の価値がある。

 今日の神宮球場では「北海道デー」と銘打ったイベントが開催され、試合前セレモニーには高橋・北海道知事もかけつけた。何とか勝利で北海道球団の面目が立ったが、明日も負けられない。高田監督には申し訳ないが…ファイターズは昨年にも増して全力で戦っているのだと、元・GM に見ていただくことが最大の恩返しとなる。

■梨田語録

「今日は初回に四球・送りバントでツーアウトから連打で3点取ったし、5回にも連打で4点が入って、いい形で打線がつながったね。(F)先発のダルビッシュは打ち取った当りがヒットになったり、チョット球数が多すぎたね。今日は8回で141球でしょ、前回は88球でしたからね。次回登板のときはもう少し球数を減らし、省エネ投球をして欲しいですね!!」

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