2008.06.06 FRI
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■広報レポート <ただの代役ではない>

 ファイターズの1,2番コンビが共に猛打賞の大活躍でチームを牽引し、逆転勝利をもたらした。

 2点を追いかける5回。今日初めて1番に入った紺田が1死1,3塁の場面でタイムリーを放つと、続く2番・高口が右中間に逆転の2点適時打で続いた。7回も紺田のセーフティバントで満塁のチャンスを作ると、またも高口が左前に運び追加点。息の合った2人のコンビネーション攻撃が他選手をも活気づけたといって過言ではない。球場からホテルへ向かうバスの中では、丁度テレビでゲームダイジェストが放送されていた。プロ入り初猛打賞となった高口の「ケガ人が多くても、残された選手で協力し合い戦います」というコメントが紹介されると、皆から拍手が湧き起こった。はにかんだ様子を見せる高口の表情が初々しい。一方の紺田は、ここ3試合で8安打の猛打にも浮かれない。ホテルに到着すると、素振りでスイングチェックをするため地下駐車場に直行した。

 先発の多田野は、4回までウッズに2本塁打を浴びた以外、一本のヒットも許さない申し分ない内容だった。しかし、5回表の得点チャンスに梨田監督は早くも勝負を賭け多田野に代打・小田を送る。ロッカーに引き上げてきた多田野は珍しく悔しさをにじませた。そこに、グリンが歩み寄った。「気持ちはわかるが、仕方ない。良く投げたじゃないか」と多田野の心中を察し、優しく握手をもとめた。自分が登板するとき以外のグリンは、実に穏やかなのだ。中日打線のビデオを何度も観ながら対策を講じてきた理論派の多田野も、マウンドでは見せないグリンの笑顔の前に落ち着きを取り戻した。

 今日のような投打の噛みあいは高口の言葉通り、「残されたものが何とかしなければ」との各々の意識を象徴している。この戦いが継続できれば、ファイターズは今までと変わらぬ力を発揮してゆけるだろう。代役を代役で終らせないという気持ちが、紺田や高口から伝わってきた。心強い。

■多田野投手 <4回、打者14、球数53、安打2、三振2、四死球0、失点2、自責2>

「ホームランを打たれたボールは確かに失投でしたが、ウッズ選手もうまく打ったという印象です。あの2本以外は、良い形で投げることができました。リードでリリーフ陣につなげたかったですが…逆転をしてくれたので、このまま何とか逃げ切ってくれることを願います。」

■梨田語録

「F先発多田野はDウッズに2発の本塁打を浴びたものの、2失点で内容的には充分の投球内容でした。ただチャンスを尽く潰していたので、何とか流れを変えたかった!非常に難しい決断でしたね!!ゲーム自体前半膠着状態でしたから…。終盤打線がつながり、またバントも2ストライクからでも何とかしようとする気迫が感じられるようになりましたね!!チームが勝つための非情な継投と思われるかも知れませんが、『チームの勝利の為』全員で力を合わせて戦っているので、結果云々はさておいて、選手の気合が前面に出た試合内容だったと思います!!」

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