2008.06.08 SUN
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■広報レポート <静かなヒーロー>

 雨雲による80%の高湿度が原因なのか、今日の横浜は最高気温23度の割には少し体を動かせば簡単に汗ばむほどの暑さだった。しかし、ロッカー内はクーラーが過剰に効いていて、半袖姿では肌寒い。マイケルは、「暑いんだか、寒いんだか、わからないね」と苦笑してTシャツと長袖シャツを交互に着替え出番に備えた。試合内容も、そのはっきりしない気温のように、振り返っても勝敗の決め手となった場面が鮮明に蘇ってこない。特定選手のみの活躍で勝ってきた訳ではないファイターズとしては、「らしい」展開だったのかもしれない。野手14人をつぎ込む全員野球、相手のミスにしっかりつけこんで9得点を奪いベイスターズを一蹴した。

 試合後のヒーローインタビューも誰にすべきか難航した。スクイズとタイムリーで2打点を上げた鶴岡、5回3失点ながら2勝目を上げた先発・藤井、ソロホームランで9年連続10本塁打以上を達成した稲葉・・誰にもその権利はあったが、勝敗を決定付ける活躍としては、もうひと押し欲しかった。逆転の一打は、ヒットではなくベイスターズ・那須野のワイルドピッチというおまけつき。皆で協議した結果、最後はファイターズ移籍後初打点、2本のヒットで活躍の光った三木でいこうとの意見が一致した。勝利のハイタッチに加わる三木にインタビューのことを告げると、「なんで、俺?」という言葉と共に首を横に振って断ってきた。

 誰に対しても、いつも分け隔てなく腰の低い三木。まだ31歳だが、落ち着いた言動からベテラン選手の雰囲気すら漂う。ヒーローインタビューでは、ファイターズのチームワークの良さやファイターズファンの温かさを話ながらも、「ヤクルトも、ヤクルトファンも良かったのですが・・」と、古巣・スワローズへの配慮も忘れないのは、三木の人柄を表していた。「ファイターズは本当にいい人たちばかりで、溶け込み易いですね」と、新天地でのプレーがすっかり馴染んできたようだ。

 インタビューを終えロッカーに引き上げると、「ヒーローが来たぞ」と冷やかされた。後輩の田中賢介にまで頭を下げた今日のヒーローは、活躍の余韻に浸るまでもなく即座にチューブトレーニングを開始し明日の試合に備えた。クーラーの効いた部屋で、三木の額から汗が流れた。

■先発藤井投手 <5回、打者22、球数98、安打7、四球1、三振6、失点3、自責点3>

「ホームランを打たれたのは悔しいですが、打線の援護をもらったおかげで恐れず思い切り腕を振って投げることが出来ました。内容は決して良かったとは言えません。しかし、精一杯投げました。」

■梨田語録

「先発藤井は約1ヵ月ぶりの勝利でしたね。狭い球場で一発のある打線でコントロールに気を付けて投げていたので、5回98球とチョット球数が多かったね。もう1・2回投げて欲しかったが、中継陣が良く頑張ってくれているよ。打線も相手のミスにつけこんで、つないで逆転してくれたし、よくスクイズも決めてくれましたね。ケガ人が多いけど選手達は期待に応えて良く頑張ってくれてます。」

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