2008.07.17 THU
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■広報レポート <エース論>

 最後まで球のうなりは衰えなかった。3-1の9回2死、内角高めに投じたダルビッシュの148キロにフェルナンデスのバットが空を切った。珍しくマウンドでガッツポーズ締めを見せた背番号11。オリンピック代表発表と重なり、試合前は会見を開くことが出来なかっただけに4安打10三振の1失点投球がコメント代わりとなった。

 6月11日の登板以降、常に連敗が許されないマウンドが続いている。チームの運気が下がっていてもダルビッシュにローテーションが回ってくるとやはりベンチの空気は変わる。そのたびに「さすがエース」と呼ばれるが、本人は好まない。「1週間に1度投げるピッチャーがそのチームに欠かせない選手と言えるのでしょうか。」関心が及ぶのは任された試合でベストパフォーマンスが出来るかどうか、のみだ。
 
 その意識は国際舞台に移っても変わらないのだろう。日の丸、金メダル…。十字架を背負い、押しつぶされそうなプレッシャーも無縁。大観衆が見守る環境におかれても、「周りの目が気になる感覚って分からないんですよ。その人たちが自分のピッチングを変えたり、助けてくれたりじゃないですか」というのが持論だ。
 
 ロッカーでは野球雑誌に目を通したり、熱戦が続く高校野球の中継を食い入るように見ている姿が印象強い。「この高校生はこういう投げ方にしたらもっといい球を投げられると思いますよ。」心底野球好きな若者がペナントレースと変わらぬピッチングをする。北京でもダルビッシュの投げっぷりが今から想像つくが、さらりと仕事をやり遂げる男こそ「エース」と呼ぶにふさわしい。

■ダルビッシュ投手 <9回、打者31、球数89、安打4、三振10、四球0、失点1、自責1>

「オリンピック代表選出のことは意識せず、今日をどう勝つかだけ頭にありませんでした。相手が早打ちしてくれたので、球数も少な僕としても楽に投げることができました。」

■梨田語録

「今日のダルビッシュはテンポ・コントロールともに上手く緩急をつけ、球数も少なく最高でした。初回の先頭打者にヒットを打たれましたが、後続を落ち着いて打ち取ったね。ただ、4回のリックの記録がヒットになったのはかわいそうでした。あれはエラーだと思いますね。打線が初回に先制点を取ったので、尻上がりに良くなり安心して見ていました。やはり稲葉が打線に入るだけで全然違いますね。」

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