2008.07.24 THU
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■広報レポート <置き土産>

8回、165球の熱投を魅せる

 8回165球を投げ終えたダルビッシュは、広報ルームに顔を出すと勝敗を分けた1球を振り返る冷静さを残していた。4回無死満塁で2者連続空振り三振に取るも、橋本に手痛い一発を浴びたシーンを克明に説明した。「足がマウンドに引っかかってしまって、思ったコースに行かなかったんです」。きわどい判定がファイターズに不利に働いたことは決して引きずらず、すがすがしく北京オリンピック前最後の登板を終えた。

 6回、7回と梨田監督や吉井投手コーチが歩み寄ったが、志願してマウンドを降りなかった。この先1カ月、チームに貢献できない思いから負担を一身に背負った。「球数のことを言われますけれど、どんな場面が来てもいいようにトレーニングしていますから」とこともなげに言う。日本の大黒柱と称されるには理由がある。「これだけ放ったのもリズムが悪かったので。守りにくいし、攻撃につながらないのは当然」と反省をつづったが、続投をベンチに納得させるだけの信頼感はそう簡単に
揺るがない。

 何ら恥じることないエースの投球に、むしろ打線が奮起したかった。6回に3安打を集中し2点を返すまではよかったが、終盤の再三のチャンスを生かし切れなかった。マウンドでの立ち姿で奮い立たせてくれたダルビッシュはしばらく不在となる。165球が残した重みを誰しもが胸に刻みこんだとすれば、正念場の8月を乗り越えられるはずだ。

■ダルビッシュ投手 <8回、打者38、球数165、安打11、三振8、四球5、失点5、自責5>

8回、5失点

「ボール球が多く、結果的にこれだけの球数になってしまった。オリンピック前に最後の登板ということで勝ってチームを離れたかったのですが、いつもいつもいい投球はできませんし、こういう日もあります。」

■梨田語録

判定に猛抗議する梨田監督

「今日のダルビッシュは、気持ちだけが先行して状態的には良くなかった気がしますね。4回満塁でM橋本の一番好きなところに投げてしまったね、もう少し高いところだったら…。オリンピックもあるわけだし、故障したら困るので、120球を超えてから本人と相談しながら投げさせました。今日もチャンスを作るのですがあと一本が出なかったね。判定でも芽を摘まれました。ダルビッシュが最後の登板だけに負けたのは痛いけど、明日から気持ちを切り替えて、ファンの皆さんと一丸となって戦います。」

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