2008.08.11 MON
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■広報レポート <シンプル>

 鉄腕・稲尾投手のメモリーゲームとして開催されている、ライオンズ・クラシックシリーズ。昭和の強豪、西鉄ライオンズのユニフォームを身にまとった西武ナインは、いつも以上に大きく見えた。もう35年以上も前の球団だ。なのに、その試合着は古臭さを全く感じさせない。きらびやかなユニが多い昨今では、ホワイトアンドブラックのシンプルデザインはむしろ新鮮に映る。タイムスリップしてきた西鉄ライオンズに、ファイターズはまたも完敗を喫した。

 昨日の帆足に続き、今日のライオンズ先発・岸も素晴らしい投球内容だった。ファイターズが岸から放った長打は、森本の2塁打1本のみ。連打は一度もない。稲尾投手がまるで後押ししているかのように、要所を力で打者をねじ伏せる場面が目立った。イニングの合間に、ため息まじりにロッカーから引き上げてきた平野打撃コーチは、「工夫が足りない。バットを短く持つとか、対策を考えないと…」と話したが、ただ淡々と過ぎていく試合展開の中に空しく響くだけだった。古傷のハムストリング痛を再発させたスレッジが、今日から登録抹消。「我慢してでもプレーしたい。黙って現状を見ているわけにはいかない」と、チームの緊急事態を感じて彼はプレー続行を直訴したが、最後は一日も早く完治させるのが得策とのトレーナーの見解に従った。打線は、直ぐに活路を見出すのは厳しい状況になってきた。

 ファイターズの先発・武田勝は、2回裏に中村の本塁打などで3点を献上したものの、その後は安定した投球を見せた。1番から4番までには1本のヒットも許していない。最近2試合の登板で2勝と波に乗り好投が続いているだけに、打線援護のない敗戦は避けたかった。「立ち上がりの丁寧さが足りなかった。しかし後半は自分の投球が出来たと思います」と話した武田勝。「西武打線は強力だとのイメージがありますが、今日の投球は自信になります」と、次回への手ごたえも口にし、登板後の表情も力強かった。

 西鉄ライオンズのユニフォームにみる、「シンプル イズ ザ ベスト。」打ち勝とうとか、豪快なイケイケ野球をやろうとか、そんな派手さはファイターズの柄(がら)に合わない。我々の良さである投手力と走塁、守備とつなげる打撃の総合力で勝利を手繰り寄せるしかない。身の丈にあった野球、とは昨年何度も交わした言葉だ。シンプルにいこう。まだ、間に合う。

■武田勝投手 <7回、打者28、球数99、安打5、三振7、四球2、失点3、自責点3>

「立ち上がりの一回り目を丁寧にいけなかったのが悔やまれます。ランナーを出し、それに気をとられている間に失点されたという感じです。打たれた本塁打もボール球だったので打ち取ったと思ったのですが…しかし2巡目以降は自分の投球をしっかり出来たと思います。今日の投球から修正すべきところはしっかり修正し、万全の状態でまた次回に挑みます。」

■梨田語録

「今日の武田勝は、1.2回少しボールが高かったけど、2回を除いては良かったですね。しかし、2回のホームランは仕方ないにしても、スクイズの3点目が非常に痛かった。攻撃面でもチャンスはあったんだが相手の好プレーによって阻止されたね。」

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