2008.08.12 TUE
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■広報レポート <野球>

 球場出発前まで、様々なオリンピック競技をテレビ観戦することができる。中でも体操男子団体は、見ごたえがあった。ひとつの失敗も許されない演技、しかも自分のミスがチーム成績に大きく影響するなんて、考えただけでこちらも緊張する。いくら普段から鍛錬を積んで挑む大舞台とはいえ、ほんの数分で4年間の集大成を表現するとは、競技者の精神も極限状態だろう。重圧から開放された中国チームが肩を寄せ合うシーンが印象的だった。銀メダルを獲得した日本チームも、立派だった。彼らにとって、最高のパフォーマンスをすることとは何なのか、考えてしまう。誤解を恐れず言えば、体操には野球やサッカーのような派手さはない。五輪の活躍が報酬や名声に直結しないことの方が多いだろう。つまり、自分にとって最高の演技をすることを純粋に追い求めることに最大の、もしくは唯一の価値を見出していると推察できなくもない。一概に競技間の比較は出来ないが、凄いな、と思う。

 プロ野球は、恵まれていると言わざるをえない。ミスが致命傷になることはあるし、打てない、投げれない、が勝敗に当然左右する。しかし、試合の中で何度かそのミスを取り返すチャンスが与えられるのも事実だ。一振りに自分の一生を集約しなければ明日はない、ということもない。活躍は直ぐに報酬に続く。どんな凡戦でも最後まで声枯らし声援をくれるフアンが球場にたくさんいる。遠い街からラジオやテレビで応援してくださる方も大勢、いる。

 一人の選手が、今日の敗戦を軽く受け流したとしても、それは目立ってチームに悪影響をおよぼすことはないだろう。明日があるさ、と楽に気持ちを切り替えることも大切かもしれない。しかし野球は、「互いが支え合ってあっての団体競技」とするなら、ひとつの負けの重みを全員が感じとらなければならない。多くの人々に囲まれ、託され、祈られての毎日ということを強く感じなければ、本当の競技者とはいえないだろう。環境に甘え、溺れることは、許されない。

 未だ本領を発揮できず、悩めるボッツを森本がロッカルームに呼んだ。「あくまで自分がベンチから見えるものなので、決して偉そうに指導していると間違えないでほしい」と前置きしながら、ボッツに貴重なアドバイスをおくった。互いに真剣な言葉をかわし、終わりにボッツは笑顔で握手を求めた。「ありがとう。胸のつかえがとれたよ。最高のアドバイスになった。」と言った。チームメイトを思う森本と、彼の優しさを感じ取った、ボッツ。蒸し暑い西武ドームのロッカーに、爽やかな風が一瞬、吹いた気がした。

 みんなで戦うしかない。みんなが現状を意識するしか、道はない。

■スウィーニー投手 <6回、打者25、球数96、安打5、三振2、四球3、失点2、自責点2>

「初回にいきなり点数をとられてしまい、チームに迷惑をかけてしまった。しかし、仲間のおかげでゲームが振り出しに戻り、いっそう気合が入りました。今日はカーブが思ったようにコントロールできず苦労しましたが、その他のボールはうまく投げることが出来ました。リードした形でリリーフ陣につなげることができたのは、嬉しいです。サイタマ、アツイ。」

■梨田語録

「西武ドームに関して、特別苦手意識は無いけれど勝てないね…。キニーを攻略して逆転と、流れは完全に良いパターンで、得意の継投で今日こそは締めたかった…。初回の失点はあっと言う間でしたが、江藤の3ランは効いたね…。11連戦の最初のカードで3連敗 と苦しいスタートとなりましたが、とにかく我々が今すべき事はチーム全員が原点に戻り、ファイターズらしい野球に徹することだと思います。」

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