2008.09.09 TUE
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■広報レポート <気合勝ち>

 ダルビッシュ先発で、負ける訳にはいかない今日の試合。2回裏に出合い頭ともいえる中村のホームランで先制を許し、ファイターズに暗雲が立ち込めたかに思えた。しかし、5回表、好投を続けていた石井一久を一気にたたみかけ4点を奪い、見事な逆転劇で快勝した。

 ダルビッシュは、8回1安打しか許さなかった前回登板(9月2日対ホークス)の余韻をそのまま、相変わらずの快投を見せつけた。序盤、いつもよりリズムが悪いとの指摘が投手コーチからあったが、回を追うごとに本領を発揮。結局、被安打は中村のソロ本塁打ほか2本のみ。ブラゼル、GG佐藤、ボカチカをケガで欠いた打線とはいえ、チーム本塁打数175(9月8日まで)と異常な成績をたたき出している重量打線を完全に手玉にとった。真っ直ぐが来るとわかっていても、全くタイミングが合わないライオンズナイン。横綱相撲を見せた右腕は12奪三振で13勝目をマーク。5月7日の西武ドームで、プロ入り初のサヨナラ負け投手になった悔しさを晴らす価値ある1勝となった。ロッカーに戻ったダルビッシュは、今夜もう1試合登板出来るかのような涼しい顔で額には汗ひとつ流れていない。「今日は、制球がすべてのボールでよかったです」と、何事もなかったかのように淡々と振り返った。

 打線は久々の集中攻撃を見せた。3回に先頭・鶴岡の右前打と金子誠の犠打、敵失で出塁した森本が作った1死1,3塁のチャンスを生かしきれず、切れのあるスライダーを投げていた石井一にそのままズルズル付き合わされるところだった。流れを変えたのは、先発マスクの鶴岡。3塁線に際どく落ちる2塁打でチャンスを作ると、2死後、稲葉がスライダーをうまくとらえた中前打でまず1点。続く高橋が、起死回生のスリーランを放ち流れは完全にファイターズにきた。「本塁打は偶然。でも得点に貢献でき本当に嬉しい」と、ベンチに戻った高橋は珍しく興奮気味に話した。

 前回、ライオンズと対戦した8月25日の札幌ドーム。最終回にボカチカのスライディングで併殺くずれを許し敗戦を喫したあの悔しさは、ファイターズナインの今日の気合につながった。正々堂々の全員野球で勝利。ファイターズにも、意地がある。

■ダルビッシュ投手 <8回、打者27、球数104、安打3、四死球0、三振12、失点1、自責点1>

「今日は真っ直ぐ、変化球共にコントロール、切れも良く、安定した投球をすることが出来ました。前回登板の方が真っ直ぐにスピードがあったかもしれませんが、今日は変化球にも制球がともなっていました。勝利につながる投球は嬉しいです。」

■梨田語録

「ダルビッシュは先制されたが、点を取られてもテンポ・コントロールも良かった。チャンスを作りながら後1本が出なくて、逆に追加点をとられるところを良く踏ん張ってくれたので、今までなら稲葉の同点打で終わっているところを、久しぶりに高橋がガーンとスリーランを打ってくれたのでしょうね。今日は投げる人が投げ、打つ人が打って良いゲームでした。」

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