2008.09.11 THU
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■広報レポート <「助っ人」はいない>

 5月下旬以来の3連勝、と意気込んで挑んだ試合だったが、制球に苦しんだ先発・スウィーニーが5失点、敗戦を喫した。負け投手となったスウィーニーは、「大事なプレーオフ争いの最中、こんな投球は許されない」と自分を責め、うつむき加減に悔しさをにじませた。しかし同時に、「次は、何としても負けられない」と早くも次回登板へのファイティングポーズも崩さなかった。

 スウィーニーの向上心が並外れて豊かなことは、以前も何度か触れている。現状に満足せず、常に前を見据える姿勢こそが、今シーズンの飛躍的な成績向上に繋がっているといえる。今年も残り十数試合。にもかかわらず、ブルペンでは新しい握りのボール習得にチャレンジをしている。また先日は、セットポジションでの投球動作をより敏速にし、キャッチャーを助けようとフォームの微調整を投手コーチに申し出た。「今より自分の動きがまともになれば、チームが勝てる可能性が高くなる」と真剣なまなざしで語るスウィーニーの心意気に、首脳陣も感じるものがあったに違いない。結局、大事な時期に動作を変えるのはリスクも伴うとの投手コーチの判断で、オフへの課題として持ち越された。しかし、いつもチーム成績を一番に考える彼の気持ちは、今後も随所でプラスに作用することだろう。

 日本語を読むことが出来るようになり始めたグリンに刺激され、スウィーニーも時間があれば日本語の新聞を開くようになった。日本では外国人選手を「助っ人」と呼び、あくまでチームの手助けをする人という位置づけで、真のチームメイトとは別の扱いをしてきた。「助っ人なのに、使えない」などと、結果の出せない外国人選手を差別的に冷遇する心なき評論家も大勢いる。しかし、少なくともファイターズの外国人選手は皆、この球団が大好きで、特別待遇など望まず、あくまでチームの一員として仲間と全力を尽くすという姿勢を崩すことはない。

 スウィーニーは、ファイターズにとって「ただの助っ人」ではない。チーム内の模範的選手として、プレーオフ争いに勝利するために必要不可欠なリーダー格の一人だ。「優勝のためなら、どんなに投げても構わない」という彼の言葉が、激しい上位進出争いの真っ只中で頼もしく響き渡った。

■スウィーニー投手 <5回2/3、打者28、球数122、安打6、四球5、三振1、失点5、自責点5>

「大事なプレーオフ争いの最中、このような投球は許されません。ひとつも負けないという気持ちでやっている以上、必ず勝ちにつながるようなピッチングをしなければならない。本当に不甲斐ないです。」

■梨田語録

「初回先制し追いつかれても突き放すファイターズペースの試合展開でしたが…。先発スウィーニーは球数が多すぎたね。6回L大島への先頭打者四球が痛かった!!片岡の本塁打はこちらも予測出来なかったですね…。武田久は試合の勝ち負けに関わらず投げさすつもりでした。あまり間隔が空きすぎてもいけないので。ボール自体の走りはまあまあだったと思いますが、彼独特の切れ味が今ひとつでしたね。3連勝して貯金を持って帰りたかったと言うのが本音ですが、『ホームで巻き返し!!』これしか今は頭に有りません!!」

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