2008.09.18 THU
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■広報レポート <3連敗>

 藤井、田中の両軍先発投手が中盤まで互いに譲らぬ好投を見せ、試合は投手戦になると思われた。しかし、継投が裏目に出たファイターズが失速。痛い3連敗を喫し、再び借金生活に突入した。

 昨晩は15点をもぎ取り、勢いに乗る相手打線を完全に抑え込むのは、容易ではなかったはずだ。しかし、ファイターズ先発・藤井は、前回イーグルスと対戦した9月6日も7回投げ2安打自責点0の好投。相性の良さ、とはこのことなのかもしれない。5回までは2塁を踏ませぬ完璧な投球を披露。イーグルスベンチはイニング間に藤井対策の円陣を何度か組み対策を練ったが、緩急と制球で勝負する左腕の巧みな投球術がそれを上回っていた。ところが味方が先制点を得た直後の6回裏。それまで安定していた藤井の制球が突如、乱れる。1死後、フェルナンデスにヒットを許すと、山崎武司、中島に連続四球を与え、満塁となったところで梨田監督は投手を武田久にスイッチし勝負に出た。しかし、同じく代打・草野で勝負をかけたイーグルスの執念が流れを引き寄せた。打球は無常にも必死にボールを追う紺田、糸井の右中間を切り裂き走者一掃のツーベースヒット。一瞬立ちすくむ武田久の姿だけが、ストップモーションになって見えた。

 降板後、ロッカーに引き上げた藤井は小さな笑みすら見せ、淡々と自身の投球を振り返った。「久に申し訳ないことする前に、あの交代の前の段階でしっかりとした投球をしなければなりませんでした」と語り、責任を周囲へ転嫁することは一切なかった。そこへ、意気消沈した武田久が汗も拭かずに歩み寄り、「藤井さん、すみません」と謝罪した。藤井はその小さな笑顔を絶やすことなく、「OK」と返した。満塁の酷な場面での登板。しかもいつもより早い6回途中での登場は、武田久にとって決して楽な役割ではなかったはずだ。それを藤井が察しているからこその、優しさだったのだろう。

 いよいよ後がなくなってきた。運命の分かれ道ともいえる20日からの対バファローズ2連戦。選手たちが今まで懸命につちかってきたチームワークで、連勝するしかない。いてまえを倒すしか、道はない。

■藤井投手 <5回2/3、打者24、球数91、安打5、四球3、三振0、失点3、自責点3>

「不完全燃焼ですね。打たれたとしても、抑えたとしても、僕が打たれた責任をとるくらいのつもりで投げなければならなかったのに、申し訳ない気持ちです。久(武田久)に申し訳ない思いをさせないよう、あの交代の前の段階でしっかりとした投球をしなければならなかった。あとひといきを踏ん張れるような技術をしっかり身につけなければなりません。」

■梨田語録

「F先発藤井は6回2死、山崎武・中島と連続四球を与えるまでは、本当に良く投げてくれました!!最初から気迫のこもった力投で飛ばしていたので、疲労がピークと判断し継投に踏み切りました。武田久の状態もブルペンでは良いという報告もあったし、なにより満塁でコントロール、度胸、経験ともに信頼のおける投手として彼に後を託しました。厳しい場面で打たれはしましたが、彼に対する信頼感は変わりません。E先発田中は、序盤力みが感じられたものの、中盤から力みが消え完投と、最後まで彼のペースを崩す事が出来ませんでしたね…。厳しい状態でBs戦となりますが、全員野球で乗り切るのみです!!」

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