2008.09.23 TUE
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■広報レポート <福岡最終戦>

 王監督は、いつも真摯だった。

 2006年のシーズン。ファイターズはダルビッシュ、八木らの台頭で投手陣の整備が進み、それまで全く歯が立たなかったホークスに序々に互角の戦いが出来るようになってきていた。まだ下位を行ったり来たりしている5月頃のことだったと思う。試合前に、王監督が笑顔でヒルマン監督(当時)に近づいてきた。「ヒルマンさんのところは強くなるよ。若い投手が順調に成長すれば、今年も優勝のチャンスが十分あると思う。」敵将であるにもかかわらず、それまで結果を出せていなかった苦悩のヒルマン監督に、温かい言葉をかけてくださったことが鮮明に思い出される。激しい争いをしていながらも、ファイターズが快勝した翌日は、「ナイスゲームだったね。完敗だったよ。」と、敵を讃える心の広さと優しさに触れた。大病をされたとき、ヒルマン監督はお見舞いに伺った。退院されてからしばらくして、王監督直筆の礼状が届いた。ヒルマン監督は、それを監督室の引き出しに大切に保管していた。「世界のホームラン王」としては勿論のこと、類稀なその人柄に、ヒルマン監督は心から王監督に尊敬の念を抱いていた。

 王監督辞任のニュースは、多くの人々に衝撃を与えたに違いない。クライマックスシリーズ進出をかけ、各チームがしのぎを削る。無論、勝負に容赦はない。今日は武田勝が良く投げ、打線も素晴らしいつながりを見せたファイターズが、今ひとつ元気のないホークスに完勝した。勝利の喜びは、どんなときでも変わらない。しかし・・王監督がフィールドを去ってゆく事実が、その喜びをいつもと違うものにした。

 プレーボールがかかるまで、そしてゲームセットがコールされれば、敵も味方もない。王監督がそれを教えてくださった。26日からまた、全力で戦おう。

■武田勝投手 <7回、打者28、球数96、安打7、三振4、四死球1、失点0、自責0>

「今日はボールが浮かないよう下半身を使うことを意識しました。途中悪くなりかけても修正できたのがよかったと思います。立ち上がりからコントロールよく信二の構えるところに投げることができました。長いことチームに貢献できていなかったので久しぶりに納得いく内容でした。」

■梨田語録

「武田勝がテンポ良く投げてくれので効果良く得点も取れましたね。振り逃げでセカンドまで行って得点出来たのが大きかった、5番スレッジ・6番小谷野の連続ホームランと、ここに来てスレッジが当たってるので、相手も警戒してくれるので打線も繋がるから残り5試合頑張ります!!」

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