2008.09.27 SAT
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
0
0
2
0
0
0
0
2
0
2
0
0
0
0
0
3
0
X
R
H
4
8
5
6

■広報レポート <まだ早い>

インタビューに応える稲葉選手
お立ち台で笑顔の投打のヒーロー

 朝方まで優勝の美酒に酔いしれたであろうにもかかわらず、ライオンズはレギュラーメンバーがしっかり先発出場してきた。ファイターズのマウンドを任されたグリンは、ブルペンのボードに書かれた敵軍のラインナップを自分の目で確認すると、いつも以上の気合いをみなぎらせウオームアップを始めた。

 グリンの立ち上がりは、決して良い方ではなかったかもしれない。しかし、「絶対に負けられない一戦」と前日に自ら話していたように、クライマックスシリーズ進出をかけた激しい争いへの集中力が、何度か訪れたピンチにも動じなかった要因となった。

 2回。ランナーを一塁に置いた場面で、グリンはまたしてもボークを宣告された。9月20日、対バファローズ戦。2死後、セカンドゴロに打ち取り攻守交替と思われた次の瞬間、まさかのボークがコールされグリンは激高。結局、気持ちを立て直すことが出来ずそこから一気に6失点を喫した。また同じことの繰り返しか・・あの苦い場面が頭をよぎる。しかし、ワンプレーが運命を分けてしまう状況の中で自らの行動を振り返った反省が生きた。「バファローズ戦では判定に対し感情が抑えられなかったけど、結局その後打たれたのは自分の責任。こんな大事な試合が続く中、もう同じ失敗は出来ない」と誓ったその言葉通り、一度は声を荒げても今度は直ぐに冷静さを取り戻し、9番・松坂から三振を奪って窮地を脱した。3回に2点を奪われたものの、以後は捕手・高橋のミットめがけて一心不乱にボールを投げ込み、7回119球の粘投で今季7勝目。「今はチームが勝つこと以外に、関心事は他にない。何としても北海道でクライマックスシリーズを戦いたい」と、試合が終ってもなお、彼の集中力が途切れる様子はなかった。

 打線もグリンの好投を援護。通算200号のメモリアルアーチとなった稲葉の一撃が効いた。ヒーローインタビューの後、節目の一打へのささやかな乾杯が行なわれ、スピーチを求められた稲葉は、「残り数試合、皆で協力して戦っていきましょう」と、お礼代わりにナインを鼓舞した。明日からはいよいよマリーンズとの2連戦。我々の旨酒は、クライマックスシリーズ優勝時まで蔵出しされることはない。ここからが本当の戦いだ。

■グリン投手 <7回、打者30、球数119、安打5、四死球4、三振6、失点2、自責点1>

ボールに飛びつくグリン投手

「もう1試合も負けることが出来ないと自分に言い聞かせながら、最後まで集中を切らさず投げることに努めました。何度か厳しい場面もありましたが、信二のミットをめがけて投げた結果、何とかしのぐことが出来たと思います。力は出し切りました。あとはリリーフ陣に託し、しっかり応援します。今日の勝利は、ただの1勝以上の価値があるはず。みんなで勝ちにいきます。」

■梨田語録

勝ち越しのホームを踏んだ紺田選手を迎える梨田監督

「グリンは初回から制球がばらつき、2回にはボークからリズムを崩して3回に失点したが、それ以降はうまくゴロを打たせて立ち直ってくれました。初回に稲葉の先制20号(通算200号)2ランが出たお陰でファイターズペースで試合が出来ましたし、札幌のファンの声援が選手達を後押ししてくれるので非常にありがたいです。残り3試合クライマックスシリーズに出場するために選手とファンの皆さんと一丸となって戦っていきましょう!!」

  1. トップ
  2. 試合情報
  3. ゲームレポート