2009.06.02 TUE
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島唄

先発登板
5回、マウンドへ駆け寄る吉井ピッチングコーチ

 始球式が終わり、糸数選手が登板の準備を始めると、「島唄」のメロディーが札幌ドームに流れてきました。沖縄県出身ということで「稲田さんに絶対やれよといわれ、昨日CDを買って来た」そうですが、「聞いていて笑ってしまい、逆にリラックスできた」と話してくれました。試合が始まると先頭打者へはボール先行のピッチングになってしまいますが、「島唄」の効果があったのか落ち着いてストライクを投げて打ち取ると、その後はすいすいと5回1アウトを取るまでパーフェクトピッチングを続けました。

 この日はくしくも沖縄から団体客が押し寄せ、糸数選手に「ちばりよー」と声がかかり、沖縄ならではの口笛が響きました。しかしこの回1アウトから四球で初めての走者を出すと、はじめて打たれたヒットが左中間フェンス直撃の二塁打となり、1点を失います。さらに適時打を許し結局この回2点を失いました。「点を取られたというのもあるけど、6回が一番きつかったですが、野手の方々も必死になって点を取ろうとしてくれているので、これ以上点はやれないなと思いました」。その思い通りに糸数選手は6回以降1安打しか許さず、9回を投げ2失点でプロ初完投を果たしました。しかしファイターズ打線は糸数選手を援護することは出来ず2-1で敗れてしまいました。

 糸数選手は今年の春季キャンプ中に投球モーションを変え、腕の角度がサイドスローに近くなりました。その結果球速は落ちましたが、「安定して抑えられるようになったので、球速へのこだわりはありません」と投手としても成長しました。また、「今までも後はないという気持ちで野球に取り組んできたとは思っていましたが、やはりどこかに甘えがあったと思います。子供が生まれたので、その子供が野球を楽しんでみてくれるまでは野球を続けたいと思うようになりました」と家族を支える父親としての責任感が野球にもいい影響を与えているようです。開幕直後には不安定なところがあった投手陣が徐々に調子を上げてきました。今日の試合には敗れましたが、リーグ1位の打率と防御率を誇るファイターズに死角は見当たりません。

■糸数投手 <9回、打者31、球数122、安打3、三振7、四死球2、失点2、自責点2>

9回3安打2失点

「点を取られたということもありますが、6回が一番きつかったです。野手が必死になって点を取ろうとしているのを見て、これ以上点はやれないなと思いました。体力的にも十分だったので、9回いけるかと聞かれ、いけますと答えました。今日もまっすぐのコントロールが悪かったのですが、大野がいいリードをしてくれて、変化球主体で抑えることが出来ました。プロ入りして(ファームでも)9回を投げたことがなかったので、充実感はあります。でも出来れば(完投しなくても)0点に抑えて勝ちたかったです。」

■梨田語録

9回、稲葉選手の適時打で田中賢選手が生還

「先発の糸数が完投してくれ、次にいつ放るかは分かりませんが変化球を軸に十分戦力になってくれるという手ごたえを感じました。相手の前田健投手は立ち上がりさほどいいようには見えなかったんですが、2点を先に与えてから勢いに乗せてしまいました。こちらも最後(9回)に本塁打が出れば逆転サヨナラという場面を作りましたし、明日につながると信じたいところです。」

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