2010.06.19 SAT
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■広報レポート <熱いのはサッカーだけじゃない>

 気合の入ったこん身のスライダーに、バットが空を切りました。その瞬間、マウンド上のダルビッシュ選手は握り締めたこぶしを大きく突き上げました。「気持ちを入れて投げました」。冷静に投げ続けた右腕が、感情を前面に出した1球でした。

 3回に1点を失いながら、4回以降は3者凡退でゼロ行進。しかし、最大のピンチが8回に訪れました。1死から3連打で満塁。そこから、ダルビッシュ選手のエンジン全開の投球が見られました。田口選手を内角高めの速球で三邪飛に打ち取ると、迎えたのは3番の後藤選手。カウント2―1からの4球目が“伝家の宝刀”スライダーでした。

 ベンチで仲間の一人ひとりとハイタッチを交わすと、満面に笑みを浮かべてロッカーへ。ユニホームを脱ぎ、気持ち良さそうに汗をぬぐう背中には充実感が漂っていました。ヒーローインタビューでの笑顔も印象的なものでした。

 「途中から調子が上がってきた」と振り返るマウンド。それには大きな理由がありました。普段はあまり投げない140キロの高速チェンジアップを軸にピッチングを組み立てたのです。前回の登板で何球か投げ、手応えをつかんでいたという“新球”で、相手打線を手玉に取りました。ダルビッシュ選手自身が“最大の長所”と自認する試合の中での順応性を大いに発揮した一戦となりました。

 口蹄疫被害を受けている宮崎県への支援活動を行うと発表してから初めての登板。アウトを取るごとに寄付金が増えていくシステムだけに、イニングを多く投げることがモチベーションにもなっている様子。「これからも少しでも多くのアウトを取っていきたい」。ダルビッシュ選手が投げ続ければ、宮崎県だけでなく、チームにとっても大きなプラスになるのは間違いありません。

 再開したリーグ戦で、交流戦優勝チームを相手に連勝スタートを切ることに成功しました。サッカー日本代表に負けず、ファイターズの戦いも熱くなる一方です。

■ダルビッシュ投手 <8回、打者30、球数129、安打7、四球1、三振7、失点1、自責点1>

「途中から調子が上向いて、コントロールも切れも良くなったと思います。最後は走者をためてしまったけど、気持ちを入れて投げました。このまま押し切れるようにベンチで応援します」

■梨田語録

「ダル(ダルビッシュ選手)はよく投げてくれた。8回で急に球数多くなっちゃったけど、最後は抑えてくれた。4回には栄一(小谷野選手)に送らせようかなとも思ったんだけど、打たして繋いでくれて、点が取れなかったら意味が無いんだけれど二岡がいい所で打ってくれた。3点目も2死から稲葉が3塁まで行って栄一が良く返してくれたしね。久(武田久選手)は最後ひやひやしたけど、二日続けてセーブが付いたということで、これをきっかけにさらに良くなっていって欲しい。」

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