2010.09.04 SAT
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■広報レポート <渋さと派手さの4連勝>

 外角への変化球を捕らえた打球は、右翼への飛球となりました。その行方を見た後、飯山選手が見たのは三塁走者・糸井選手の動き。決して深くまで飛んだわけではありません。それでも、快速を飛ばした糸井選手がホームに滑り込むと、笑みを浮かべてベンチに戻りました。延長十二回1死満塁。チームに勝利をもたらしたのは“ミラクル男”の渋い犠牲フライでした。

 ヒーローインタビューの打診に「え?僕ですか?今日はヨシオ…」。次の言葉をさえぎられるようにして、背中を押されてベンチ前へ。その姿を見たファイターズファンの方々が大いに沸いたのは、言うまでもありません。

 「たまたまチャンスで回ってきてる」。「糸井選手がよく走ってくれました」。あくまで控えめに受け答えする飯山選手ですが、そこがまた飯山選手らしいところでもあります。8月20日の西武戦で九回の土壇場で同点弾を放ち、「何かをやってくれる男」としてのポジションを確立。この日も5打席に立ってヒットはなくても、1犠打1犠飛と献身的な役割を果たしています。

 少ないチャンスをモノにしての勝利を演出したのは攻撃陣だけではありません。先発したダルビッシュ選手の熱投は息を呑むといっていいものでした。四回1死まで無安打。その後はピンチを背負っても、150キロに達するストレートで押し切りました。「チームが大事な時期なので気持ちも入っていました」。六回2死一、三塁では、清田選手をストレートで空振り三振に。マウンド上での派手な雄叫びは、この一戦に賭ける思いを表現したものに違いありません。

 一方で、ダルビッシュ選手らしい「試合で試してみる」姿も見せてくれました。この日は青いマウスピースを着用しての登板。「いいか悪いかは分からなくても、やってみないと何も分からないので」。含蓄のあるひと言です。

 延長十二回での1対0という勝利は、普段の1勝とは意味合いが違います。投手陣の踏ん張りに攻撃陣が最後はきっちりと応える。9月に入って負けナシの4連勝。残暑厳しい中、ファイターズの戦いはますます熱くなっていきます。

■ダルビッシュ投手 <8回、球数126、打者31、安打3、三振5、四球3、死球1、失点0、自責点0>

「今日は気温も高かったですけど、あまり気にはなりませんでした。真っ直ぐがよかったので、真っ直ぐで押せていけたと思います。この後はチームが試合に勝てるように応援します。」

■梨田語録

「暑い中ダル(ダルビッシュ選手)は8回までよう投げてくれた。援護できなくてダルには申し訳ないけど、チームが勝てたのは良かった。気持ちものっていたし、抑えるところはきっちり抑えたね。裕志(飯山選手)も最後結果を出してくれたし、久(武田久選手)も最後辛抱してくれた。中継ぎ投手もみんなそれぞれいい仕事してくれた。一つ一つやっていくのは変わらないけど、やっぱり昨日ウルフで勝てたのは大きい。」

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