2010.09.24 FRI
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■広報レポート <選手会長の一撃>

 固唾を飲む―。そんな表現がピタリと当てはまる対決でした。六回2死満塁で打席に立ったのは田中賢選手。フルカウントからの7球目に岩隈選手が投じたのは、フォークボールでした。しっかりと捕らえた打球は岩隈選手の足元に。一度はグラブに当たったものの、勢いは止まらず中前に抜けていきました。2人がホームを踏み、これが決勝打となりました。

 2死球と内野安打で無死満塁としながらも、前の打者が2者連続で三振を喫した直後。「ノーアウト満塁で点が入らないと向こうに流れが行ってしまう。必死で打ちました」。得点圏打率は4割を超え、岩隈選手相手にも抜群の相性を誇る田中賢選手ですが、慢心などありませんでした。

 イーグルスのエースが相手でも、チャンスをしっかりモノにしたファイターズ打線。その一方で“投げ合い”に一歩も引かなかった投手陣の奮起も勝利を飾った大きな要因です。

 二回2死一、三塁のピンチでマウンドに上がったのは、頼れるロングマン・榊原選手。四回に同点打を浴びながら、粘りの投球を披露してくれました。今季最長の5イニングを1失点で切り抜ける間に、田中賢選手の決勝打が飛び出して勝ち投手に。リリーフだけでの10勝という快挙を成し遂げました。

 ビジターでのヒーローインタビューは一人。では、どちらにするか。広報担当にとっては、最高の“うれしい悩み”を抱えられた一戦。「バラ(榊原選手)の10勝もすごいけど、残り3試合に勢いをつけるため、ここは選手会長でしょ!」。チーム内のいろいろな人に相談した結果、ほぼ全員がそのように話してくれました。もちろん、広報担当にも異論はありませんでした。

 今季初の単独3位に浮上。25日からは本拠地に戻り、優勝がかかるホークス、ライオンズと戦います。どのチームにとっても絶対勝ちたい試合が続きますが、田中賢選手はこう言います。

 「僕たちにプレッシャーはあっても、相手にもプレッシャーがある。気持ちでは負けないようにしたい。明日からはたくさんのファンの方が来てくれるはずだから、後押ししてもらえると思います」――。

■木田投手 <1回2/3、球数46、打者10、安打2、四死球3、三振3、失点1、自責点1>

「早い回に降りてしまって後ろのピッチャーに負担をかける展開になって申し訳ない。後は祈ってます。」

■梨田語録

「榊原が本当に良くほおってくれた。明日はダル(ダルビッシュ選手)が先発ということで、気持ち的には(明日の中継ぎは)休みという感じだった。無死満塁から三振三振の後に賢介〈田中賢選手〉がよく打ってくれた。岩隈に勝てたのは大きい。後3試合ありますが、一人一人がやるべきことをやって、1試合ずつ戦っていきます。」

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