2011.04.30 SAT
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■広報レポート <貯金5の4月>

 高々と舞い上がる打球を目で追いかけながら一塁ベースへ向かう稲葉選手は、自然に声を張り上げていました。「行け!行けっ!行けーっ!」。一塁を回ったところでスタンドインを確認すると、右のこぶしを高々と突き上げました。

 3点差まで追い上げた五回1死一、三塁。インコースへのスライダーを右翼スタンドへ同点3ランを叩き込みました。「いや~、久しぶりに興奮した!」。ベンチ裏に戻ってきたベテランは、紅潮する表情を隠すことなく満面に笑みを浮かべました。
 
 「“諦めない”とか、そういうことを考える雰囲気でもなかった」と話す稲葉選手。大量得点差をつけられながら、チーム全体が必ず逆転できると無意識のうちに信じていたのです。
 
 五回は5点を追う状態で迎えました。先頭打者の金子誠選手が左前打で出塁すると、田中賢選手が左翼線二塁打で続き陽選手の内野ゴロの間に1点。続く糸井選手は右前適時打を放ち、本格的に反撃のノロシを挙げました。「全然諦める展開ではなかった」という糸井選手の言葉が、チームの状態を表しているといっていいでしょう。

 六回には大野選手が左越えに決勝弾。七回には途中出場の鵜久森選手に加え、中田選手にも適時打が飛び出しました。同点に追いついてからは文句ナシの展開。あとは磐石の中継ぎ陣がリードを守り切るだけとなりました。
 
 乱調だったケッペル選手の後を受けた榊原、宮西、増井の3選手が無安打で武田久選手を渡すと、守護神は完ぺきリリーフ。これで早くも今季7セーブ目を挙げています。
 
 2日連続の劇的な逆転勝ち。それでも、主将は気を引き締めます。「こんな勝ち方はいつもできるわけじゃない。こういうときこそ、ひとつひとつしっかりとしたプレーをしていかないと足元をすくわれますから」

 10勝5敗で4月を乗り切りました。“開幕ダッシュに成功した”といっていいでしょう。しかし、戦いは始まったばかり。長いシーズンを見据えて目の前の1試合に集中していきます。

■ケッペル投手 <5回、球数113、打者28、安打7、三振2、四死球4、失点6、自責点4>

「体調も良かったし、ボールも悪くなかった。でも、何か分からないけど何かの理由で満足いくピッチングができなかった。追いついてもらって、野球がチームスポーツだというのを改めて理解したよ。本当にバッターがよく打ってくれる。ミンナ、ガンバッテ!(この話をしているときに大野選手が左越え本塁打を打って)ショータ!スゴーイ!」

■梨田語録

「最後には勝ちましたが、(守備で)譲り合ったり弾いた後に悪送球したり良くないプレーが続いたんでね。5回は相手は当然守ろうと考えていたし、こちらは開き直って行きましたので、お互いのそういう意識が働いたのかなと思います。勝利の方程式がしっかり抑えたとはいえ、いつもこういう継投をしていればリリーフが疲れてしまうんでね、先発には6、7回までは放ってもらわなければいけないなと。震災で被災された方をご招待して、勇気付けられたらと思っていましたが、内容が今一つでしたからもう一回来てもらわなければいけませんね。(4月を首位で終え)まだ始まったばかりとは言え、昨年とは違うスタートが切れましたから、また新たな気持ちで5月に入っていきたいと思います」

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