2011.10.11 TUE
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■広報レポート <呪縛からの解放は次へのステップ>

 九回2死一塁。最後の打者を空振り三振に打ち取ると、最後までマウンドを守り続けたダルビッシュ選手がこぶしを握りしめて雄叫びを挙げました。その姿を包み込むように、スタンドが大きく湧き上がりました。待ちに待った一瞬。クライマックスシリーズ進出という“第一関門”をクリアした瞬間でした。

 「早い段階で3点の援護をもらったので、気分的に楽にいけました」とエースの顔からは笑みがこぼれました。なかなか得点を挙げられない試合が続く中、試合を決めたのは一発攻勢でした。四回1死二塁で稲葉選手が先制の12号2ランを放つと、2死となって中田選手が18号ソロ。勝ち試合では9月13日以来となる“3点リード”は、ダルビッシュ選手にとって十分な援護だったに違いありません。

 8月の後半から勝てない日々が続きました。最大26あった貯金も1ケタに。稲葉選手はこう振り返ります。「こういう状況に立たされたのは初めて」。チームの中心に居続けるベテランは、何かに縛られたように力を発揮できずにいる選手たちに声を掛け、そして自らのプレーで鼓舞し続けました。

 「野球ができる喜びや楽しさをこういうときに感じないと。アウトになっちゃいけないとかエラーしちゃいけないとか考えると、それが消極的なプレーにつながる。積極的に、攻める気持ちを忘れちゃいけない」

 史上初の札幌ドーム通算50号本塁打で、ダルビッシュ選手の完封18勝目を後押しした頼れるキャプテン。苦しんで苦しんで138試合目にしてクライマックス進出を決め「ほんのちょっと解放された気がする」と頬を緩めました。もちろん、これが最終地点ではありません。呪縛が解けたいま、次は本拠地でのファーストステージ開催を奪い取りにいきます。

■ダルビッシュ投手 <9回、球数130、打者31、安打3、三振15、四死球1、失点0、自責0>

「開幕戦で7点取られたライオンズとは対戦がなく、ずっと投げたい気持ちが強かったですね。きょうは真っ直ぐが今シーズン3本の指に入るくらい良くて、相手がしっかり振ってきてくれるので楽しかったです。」

■梨田語録

「クライマックスシリーズ進出が決まりましたが、きょう勝てたことがまず頭にありますのでピンと来ないところはあります。ただ、もう少し早く決めていなければいけなかったという思いが強いですね。本塁打が1試合に2本というか、1イニングに2本出ることは想像していなかったですから、本当に大きかったと思います。ダルビッシュは立ち上がりから球が走り、気迫があって打者に向かう姿が評価できます。大野と組ませたのは開幕戦でライオンズにやられて期するものがあるんじゃないかと考えて。久しぶりのバッテリーでしたが呼吸は合っていたと思います。何とか1試合でも早く、2位を確定できるよう全力を尽くします。」

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