2012.06.05 TUE
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広報レポート <良薬は口に苦し>

 1球が試合の行方を大きく変えました。1-0の3回1死、先発・吉川選手のストレートが抜け、カープ東出選手のヘルメットを直撃。3四球こそ与えながらも、リーグトップの7勝目に向けて無安打無失点投球を演じていた背番号34に危険球退場が宣告され、防御率トップの左腕が予期せぬ形でマウンドを降りました。

 急きょ登板したのが、この日2年ぶりに1軍登録された4年目の土屋選手。1月にダルビッシュ選手(現レンジャーズ)と合同自主トレを行い、ツーシームの手ほどきを受けてイースタン・リーグでは先発で4勝1敗、防御率0.75と好成績を収めてきました。ところが久しぶりの札幌ドームが緊急登板とあって心の整理がつかなかったのか、赤松選手に逆転2ランを浴びるなど4安打5失点。この回の大量失点が響き、今季ワーストの12失点とスタンドの期待を大きく裏切る結果となりました。

 就任以来、実戦での登板機会を見ていない中で土屋選手の昇格を決めた栗山監督でしたが、試合前には「ファームからの報告ではがむしゃらさが見られるとのことだった。いずれ(横浜高の先輩でもあるマリーンズ)成瀬選手のようになってくれたら」と期待感を口にしていました。今季初登板は不満足な内容に終わったものの、酷な場面でないところから這い上がるチャンスはきっとあるでしょう。降板後にベンチの中でうつむくことなく戦況を見つめた眼には、これをバネにしようという強い意志が感じられました。

吉川投手 <2回1/3、球数50、打者11、安打0、三振3、四死球4、失点1、自責点1>

「チームに迷惑をかけてしまって申し訳ないです。東出さんにも申し訳ない気持ちです。」

栗山語録

「点数を取られる試合はあるわけだけど、ファンの方々が試合中に帰られる姿を見て申し訳ないと。こういう試合を二度としないようにしないけないと思いました。勝ち負けではなく(ファンの方々に)そうさせてしまったことが悔しい。吉川はボール自体は悪くなかったよね。全然ダメなんだけど、ランナー背負ってもそれなりになっている。簡単に点を取られないようになっているところはあるし、逆に点を取られるような場面を作っているというところもあるんだけど。土屋はとてもかわいそうな状況になってしまった。打線も点を取れなかったけど、(4安打の)賢介だけじゃなくて、みんな何とかしようとしていた。点が取れなかったから諦めたように見えたかもしれないけど、そんなことはない。明日の斎藤は僕も楽しみにしています。負けてはいけない試合になったから、信じて期待して試合に臨みたいと思います」

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