2012.06.17 SUN
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広報レポート <入れ替わったヒーロー>

 手中にしかけた勝利が、ひと振りで逃げていく…。2-0の9回2死一、二塁。完封勝利目前の武田勝選手が投じたチェンジアップがやや甘く入り、セ・リーグのホームランダービートップに立つバレンティン選手に左中間席中段へ運ばれました。選手プロデュースデー限定の赤いロケット風船が揺れるスタンドに逆転弾を打ち込まれ、両膝に手をついた背番号38。一発の魅力と怖さが同居するのが野球とはいえ、4月29日を最後に白星から遠ざかる左腕にとって無情な結末が待ち受けていました。

 グッズや飲食、場内演出に至るまで春のキャンプからアイデアを持ち寄り計画してきた選手プロデュースデーの2日間。様々なイベントに期待して札幌ドームへ駆けつけてくださったファンの皆さんに、野球本来が持つ凄味も伝えたいとばかりに躍動感に満ちたプレーが随所に見られました。6回の先頭打者で左中間を破る当たりに三塁を陥れた糸井選手の走塁。7回は遊撃後方の打球に快足を飛ばしてキャッチした陽選手の守備。「スピードを生かした、らしいプレーがあったのも確か」と、栗山監督も敗戦の中に見えた光をこう評価しました。

 選手会役員が勢ぞろいした選手プロデュースデーのポスターで、武田勝選手が他の5人より前に立ち、腰をひねったユーモラスなポーズが話題となりました。登板日の関係で武田勝選手だけが別撮りとなり、本人の乗りの良さにより絵コンテになかったレイアウトに仕上がったそう。このシリーズに登板するという巡り合わせに意気に感じていたのは言うまでもありません。無念な思いを次に挑む糧とし、勝ち運に見放されている現状を打ち破ってくれるはずです。

武田勝投手 <9回、球数125、打者33、安打5(本塁打1)、四死球2、失点3、自責点3>

「ホームランは紙一重のところだったと思います。勝つ難しさを改めて感じたし、最後にもうひと踏ん張りするということを考えながら次に生かしていきたい。ただ、最後までマウンドにいて、中継ぎピッチャーを休ませることはできた。本当に悔しいですが、切り替えていくしかない。」

栗山語録

「本当に(武田)勝らしく素晴らしかったんでね、最後まで行ってくれると信じた結果。もう少し点を取ってあげて投げさせられたら良かったと思うし、(9回2死からの逆転にも)本塁打以外ならまだ大丈夫と投げさせた訳で責められません。本当に多くの方の応援があって、最後に喜んでもらえるよう戦いましたが、この結果に関しては悔しいの一言。(交流戦は残り1試合で)このままの形では終われないので、勝てるよう頑張ります」

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