2012.06.18 MON
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広報レポート <逆襲の4番>

 最後の打席、最後の走塁まで全力を出し切りました。試合後のヒーローインタビューを終えた中田選手は、大粒の汗を拭おうとせず大きく息を吐きました。2点リードの9回2死1、3塁。食らいついて放った打球は三遊間への深い当たり。全力疾走で一塁を駆け抜けセーフとすると、三塁走者の生還を確信して笑みを浮かべました。

 1試合5打点。交流戦最終戦は、リーグ戦再開後の“逆襲”を予感させる一戦となりました。1点先制した直後の3回2死2、3塁で左翼席へ7号3ラン。続く6回には先頭打者として左中間に8号ソロを叩き込みました。「がむしゃらにやってきた結果です」。2打席連続ホームランを振り返る表情は、すでに先を見据えているようでもありました。

 交流戦に入ってもなかなか調子が上がらず、5月26日の巨人戦で打撃フォームにメスを入れました。ノーステップ打法から一本足へ。悩み抜いて出した結論が、中田選手を吹っ切らせたのは間違いありません。27日以降の試合では62打数19安打の打率.306。ノーヒットは15試合で3試合しかなく、今季の打率も.196まで上昇しています。

 上昇ムードでリーグ戦再開を迎えられるのはチームも同じ。開幕前、栗山監督は事あるごとに「交流戦がリーグ戦の勝負を分ける」と言い続けてきました。そしてこの24試合で、パ・リーグでもっとも多い6つの貯金上積みに成功しました。

 「みんなが打てないときに打って勝つ。それが4番というもの」。目覚めた主砲がチームを救う。残り83試合でも、そんなシーンを見ることができそうです。

多田野投手 <6回、球数97、打者24、安打6(本塁打2)、三振6、四死球0、失点3、自責点3>

「ホームランは2本とも失投でした。それ以外は全般的にいい内容だったと思います。鶴岡がうまくリードしてくれて1、2番を抑えられたから、そのあとのホームランはなおさら悔しいですね。この後は中継ぎ陣に任せて応援します。」

栗山語録

「(中田の活躍に)確かに大きいけれど、オープン戦から見てきてこれが普通だと思っているんでね。あれだけ振れて対戦相手は怖さを感じるようになっているだろうけれど、普通なのでいいとは思いません。左打者が頑張ってきて、ここからは(中田)翔と(小谷野)栄一だと思っているし、気持ち的に乗っていけるんじゃないかな。多田野は粘ったというか、ずっと信用して見ているんでね、ラミレスの2発を反省してほしい。ここからは八木と2人が鍵を握ると思っているから。(交流戦2位が確定し)本当に一つ勝つ難しさを感じて2位がいいかどうか分からないし、まだ取れたという感じもしている。その悔しさを次に生かしていかなければいけないですね」

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