2013.04.20 SAT
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広報レポート <仲間を思う気持ち>

 最後までマウンドを降りる気持ちはありませんでした。初回から0を8つ並べてきた先発ウルフ選手は、9回に1安打1四球を許しましたが、最後は金子選手を三直に打ち取り来日3度目の完投は初の完封勝利。ヒーローインタビューで自らへのご褒美を聞かれると「自分には必要なく、ブルペンに休みを与えることができて何よりです」と答えて喝采を受けました。

 開幕から3連敗で迎えたこの日の登板。女房役の大野選手もスタメンマスクをかぶった5試合白星がなく、栗山監督は「何とかして2人に勝ちをつけたい」と試合前に話していました。序盤はシンカーを多用し、中盤以降はカットボール主体に。前回対戦でも多かったピッチャー返しはこの日も2本ありましたが、内野ゴロ20個が示す通り丹念な投球で首位ライオンズ打線をわずか5安打に封じ込めました。

 3回に貴重な追加点となるソロ本塁打を放った中田選手は、ベンチに戻ると「バットが折れたので誰か持ってきてください!」と声を張りました。折れたバットで深い右中間に打球を運んだというアピールはもちろんジョーク。最下位で沈みがちなベンチを明るくする振る舞いは、チームメートへの気遣い以外何物でもありません。ウルフ選手はホフパワー選手とお金を出し合い、新任の水原通訳にパソコンを贈るなど、仲間を思う気持ちがこのチームの推進力になっていると言えます。

 鎌ケ谷でこの日行われたチャレンジマッチには、右肩手術のため昨年4月10日以来のマウンドとなったケッペル選手が登板し、1回無失点。故障離脱していた武田久、武田勝選手も復帰を果たし、戦える態勢が徐々に見えてきました。戦力が整うまでもう少し、ファイターズ最大の持ち味であるチームワークで乗り切ります。

ウルフ投手 <9回、球数128、打者34、安打5、三振2、四球3、失点0、自責点0>

「両サイドを厳しくいくことを考えて今日のマウンドに臨みました。勝てない間もゴロを打たせる基本を忘れずにいました。完封することより、最後まで一人で投げ切ることだけを考えました」

栗山語録

Q.今日の試合を総括すると
「去年も優勝掛けてという時期はいろんなことを考えたけど、ひとつ勝つというのは本当に難しい。よく頑張ってくれました」

Q.ウルフ選手が来日初完封
「もともと短いイニングを投げるピッチャーだったから、先発としては長くなっていないところはあるけど、そういう意味でも進化しているということだと思います」

Q.ブルペン陣も休めた
「作ってもらうという状況はあるんだけど、それでも一人で投げてくれるというのはものすごく意味がある。いまは我慢の時期だから、ウルフには感謝しています」

Q.西川選手の状態がいい
「だいぶよくなってきた中で、左ピッチャーのときにどう反応するか。前に進んでいるよね。その前のタク(中島選手)のフォアボールも大きい。みんなでつないでいくしかないから」

Q.中田選手が右方向に本塁打
「あっちに入るようになるということは、打ち方に幅が広がるから率も上がってくる。なんとも言えず大きなホームランですね」

Q.明日への意気込みを
「みんなが戻ってくるまで、その日一日、全力で取っていくということ。きょうのことは忘れていいゲームができるように頑張ります」

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