2013.05.19 SUN
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広報レポート <最少失点と先頭打者>

 ブルペン陣にマウンドを譲り、アイシングを施す武田勝選手は苦笑いを浮かべていました。「最後は恐怖心に押し潰されちゃいましたね」。7回に2点を奪われて交代。ジャイアンツが誇る重量打線から受けるプレッシャーは、いつもとは違うものがあった様子。「投球数108」という数字は、武田勝選手にとってはその何倍にも感じたことでしょう。

 1回に2死から連打で先制を許しました。ただ、1点だけで抑えると、大黒柱らしく波に乗りました。「前回の登板でいきなり3点を取られた。大量点を取られる同じ失敗は繰り返せない。あそこは1点だけならって開き直っていきました」。敗れた際の反省を糧にし、活かせるところが一流選手たる所以でもあります。最少失点でしのぐ大切さを痛感させたイニングでした。

 2回以降は6回まで走者を二塁に進めないピッチング。何よりも立ち上がりから6イニング連続で先頭打者を抑えたことが、自分自身と攻撃陣のリズムを作りました。今季41試合で、先発投手が1回から6回まで先頭打者を出さなかったのは2試合目(もう1人は5月3日のイーグルス戦・谷元選手)です。今季の総失点187のうち、先頭打者を出したイニングの総失点は137。今季の投手陣は先頭打者を出すか出さないかが大きなカギを握っています。武田勝選手はこう言いました。「先頭打者はやっぱり気をつけました。1死1塁と無死1塁では相手の作戦の幅も違うし、こっちのランナーへの気の使い方も違いますから」。7回に先頭打者を出して失点したとはいえ、それまでは理想通りの展開に持ち込み、今季2勝目につなげたのです。

 一方で攻撃陣は先頭打者が出塁したイニングですべて得点を挙げています。陽選手が9試合連続となるマルチ安打。大引選手は3安打を記録しました。チームの活性化は先発投手から。さすがのピッチングでした。

武田勝投手 <7回、球数108、打者29、安打7、三振3、四球0、失点3、自責点3>

「立ち上がりで1点を取られましたけど、中盤以降は自分なりに粘って投げられたと思います。ただ、7回は先頭打者から畳み掛けられて残念でした。打線が打線なのでヒット1本の重みが違う。投げ終わった後の疲れも違いますね。この後はチームの勝利を信じて応援します。」

栗山語録

Q.ジャイアンツ相手にいい戦いができたのではないでしょうか
「強いチームにはがむしゃらに裸になってぶつからなければいけなかったですし、すべてを断ち切る空気を作りたいと思っていました。選手たちも日本シリーズを戦った相手に自分たちが何をすべきか感じてほしかったし、こういう試合を繰り返していきたいですね」

Q.武田勝選手が2回以降しっかり立て直しました
「(前日までの)練習でしっかり走れていたので、(故障したふくらはぎの)心配はなかったですし、内容も勝らしく良かったと思います」

Q.大引、鶴岡選手がいい形で上位につなげました
「元々点が入る、入らないは上位打線の調子だけではないですよね。下位が打てば上につながっていくもの。2人はいつもチーム状態を考えてくれていますし、大きな意味を持つんじゃないでしょうか」

Q.明日の戦いに向けて
「もうどうのこうの言っている状況ではないので。1試合1試合これが最後のつもりでやっていく以外にない。今日の1勝を大きな流れにしないといけないですね」

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