試合情報

　2点を追う9回1死から大引選手が四球を選んだものの、中田選手とアブレイユ選手が凡退。一発出れば同点に追いつく場面だっただけにスタンドは大きく盛り上がりましたが、残念ながらもう一歩届かずに試合が終わってしまいました。2試合連続で4時間ゲームを戦った前日は試合後に羽田空港まで移動。宿舎到着は日付が変わってからという状況に、疲労が残ったのは否定できないでしょう。ただ、過酷なスケジュールを言い訳にすることはできません。今季苦手にしている相手先発に返り討ちにあってしまった事実が、今後の大きな課題として残りました。

　ケッペル選手が喫した初回の失点が、この試合の全失点となりました。「調子は良かった。むしろ良すぎて自分を抑えないといけないくらいだった」。自らのメカニックを制御できるようになった2回以降は無失点。故障明けで球数にも制限があることを考えれば、体調の良さはプラス材料と捕らえることはできます。さらに、6回からは大谷選手が公式戦で初めて中継ぎで登板。2回を無失点に抑え、逆転に望みをつなぐピッチングを見せました。8回からは榎下選手が2イニングを完ぺきに抑えるなど、一軍定着へ猛アピールしています。

　後半戦に入ってまだ連勝がないファイターズ。勝ちがつかなければフィジカルだけではなくメンタルの疲れもたまります。だからこそ何とか殻を突き破る起爆剤がほしいところです。打線は沈黙しましたが、ケッペル選手を始めとする投手陣には、それを予感させる一端が見られた一戦だったのではないでしょうか。

「先制点を取られて申し訳ない思いです。初回はボールがばらついてしまった。ただ、2回以降はしっかりと思ったところに投げることができた。追加点を取られずに試合を進めることができたから、うちのチームに流れが来て、攻撃陣がビッグイニングを作ってくれることを信じているよ。」

Q.西野投手攻略の糸口をつかめず、3安打零敗を喫しました
「簡単にはいかないものだけど、本当に何とかしたかったし、ただ申し訳なく思います。選手自身、周りが思う以上に悔しいと思っているので、これを生かしてくれるものだと信じています」

Q.ケッペルは1回に2失点した後、立ち直りました
「ボールが高めに行くとケッペルの特徴である動くボールが動かなくなるけれど、ベースになる球の強さが戻ってきました。それだけにこちらが何とかしてあげたかったし、この後は感覚を詰めて投げられるかどうかだと思っています」

Q.大谷選手の中継ぎ起用が驚きでした
「来週4試合しかない中で、どこかでダブル先発を作らなければいけなかった。どういう意図で短いイニングを行ってもらったのか、その答えが現れた球もあったと思います。今回は先発の場所がなくて行ってもらった訳で、終始一貫、二刀流は続けていきます」