2013.08.31 SAT
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広報レポート <翻弄する風>

 追撃もあと一歩及びませんでした。4点を追う9回2死一塁、陽選手が17号2ランを右翼ポール際に運んで2点差に詰め寄りましたが、最後はアブレイユ選手が見逃し三振。常時風速12、13メートルの海風が吹き付ける状況下で、3回と7回はフライの目測を誤ったことが失点に結びつき、まさしく天に翻弄された試合となりました。

 先発ケッペル選手が変化球の制球に苦しみ、走者をためた3回。2点を失いなお2死満塁の場面で遊撃に上がった飛球が風に流され三塁手前に落下。ファウルにはなりましたが、ピンチを脱する絶好機を逸すと、里崎選手の左翼へ高く上がった打球が風に戻されて大谷選手のスライディングも及ばず走者一掃の適時二塁打に。「こういう条件でプレーすることはなかなかないですけれど」と、背番号11は悔しさをかみしめるように振り返りました。

 7回2死一塁でも一塁の西川選手が邪飛を捕れず(記録は失策)、続く角中選手に適時二塁打を喫しました。この日は試合前にコーチがフライを打って捕球練習を入念に行ったものの、ここを本拠地とするマリーンズとは「慣れ」の面で歴然たる差を感じざるを得ませんでした。地の不利を補うべく、普段以上に集中していったはずが思惑とは裏腹に結果に結びついてはくれませんでした。

 勝負所とにらんだ8月。中盤に連勝し一時は12勝7敗1分けと大きく勝ち越したものの、最後2カードで1勝4敗と負けが込み、苦心の戦いが続きます。その中、不振でファーム落ちを経験した矢貫選手が戻り、6回は打者4人から2三振を奪い無失点。泣いても笑っても残りは1ヶ月と少し。昨年王者の意地を見せてくれると信じます。

ケッペル投手 <5回、球数97、打者24、安打6、三振4、四球4、死球2、失点6、自責6>

「こういうタフな状況で投げるのは久々だったけれど、自分に出来る限りは投げられたと思う。味方が追い上げてくれているので、何とか追いつけるよう応援します」

栗山語録

Q.ケッペル選手は制球に苦労しました
「この強風の中でどれだけボールが動くかとかがどう出るかと思っていた。打たれたときは動いてなかったね。これだけ風が強いと難しかったと思う。いまのチーム状況で風がこっちに味方してもらえるような流れにできないかと試合中に自問自答していたんだけど」

Q.取れそうで取れない飛球が多かった
「プロとしてやらないといけないことはあるんだけど、(7回にファウルを落球した)遥輝がどう思っているか。どんなことがあっても頑張るしかない。ただ、取れるフライになるような流れにどうしてできなかったんだろうかと。その流れは自分(監督自身)が持ってこないといけない」

Q.外野のスタメンは違う形があったのではないか
「それはリスクを背負ってやっていることだから。例えば近藤がミスをするのはしょうがない。攻撃力を増すためだから。大谷のやつ(3回のポテンヒット)は取れないよ。取るなら内野手だろうけど、それにしたって難しい。既存のイメージで戦うのでは前に進めない。それをぶち壊そうと思ってやっている。エラーはあるかもしれないけど、そこから何かが生まれてくると思っているんで」

Q.矢貫選手が復帰登板で無失点
「安心するよね。きょうのピッチングを見て、真っ直ぐも戻ってきたし、矢貫らしくなっていた」

Q.苦しい戦いが続きます
「残り30試合、どう戦えるか。今シーズンはずっと苦しみまくって来たけど、ここからの戦いに意味を持たなければ、苦しんできた意味がない」

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