2013.09.06 FRI
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
0
1
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2
1
0
0
X
R
H
2
7
3
6

広報レポート <越えるべきハードル>

 もしかしたら勝てたかもしれない。シーズン無敗の大エースに自分が黒星をつけられたかもしれない。こみ上げる悔しさを抑えられないように、大谷選手はうつむきました。崖っぷちまで追い詰めたのは事実。そして、また、跳ね返されたのも事実。プロ野球人生が始まったばかりの19歳に、越えるべきハードルが課せられた一戦でした。

 2死二塁のピンチを背負いながら、4番ジョーンズ選手を力勝負で中飛に打ち取る立ち上がりでした。アブレイユ選手の一撃で先制点をもらった直後の2回は三者凡退。3回には1死一、二塁から左飛、そして155キロのストレートで空振り三振を奪い、大きくガッツポーズを作りました。しかし、2点リードの4回にワンバウンドした打球が右手小指と左太ももに当たってからボールが浮き始め、5回に同点打を浴びました。「いい流れを作ってもらっていたので申し訳なく思います」。唇を噛み締めるしかありませんでした。

 ベンチで、そして、攻撃中にキャッチボールしながら、田中選手の投球に目を光らせていた大谷選手。「感じるのものがありました。これからしっかりとやっていきたい」。いまや無敵とすら評される右腕と同じマウンドにも立ち、そのオーラを肌で感じたことは、今後に生かされるに違いありません。マー君に投げ勝つには、何をしなければならないのか――。これは野球の神様が“投手・大谷”に与えた試練そのもの。大きな壁をぶち破るための挑戦が、きょう始まったのです。

大谷投手<5回、球数90、打者23、安打5、三振3 四球2、死球1、失点2、自責2>

「先制していい流れを作ってもらっていたので、(5回に追いつかれて)申し訳なく思います。田中さんと対戦するのは打者なので、自分が意識しても仕方ないと思っていました。状態は悪くなかったですが、途中から球が上ずってしまいました」

栗山語録

Q.田中選手から2点を奪いながら逆転負けを喫しました
「(田中選手は)尻上がりというか、リードしてからアクセルを踏んだ後のピッチングがね。先行したわけだし、これだけ何回もやらててしまい、本当に申し訳ないです」

Q.打線は粘りを見せたものの5回以降無得点
「マー君に限らずエースとやる時には点を与えてはいけない。選手はみんな一生懸命やっていただけに、監督が生かせなかったということ」

Q.大谷選手の投球については
「本人が何を感じたか。ピンチを背負った時の投球?うん、まあそうだね。俺の中でははっきり見えたものがあるし、今後それをどうしていけるか、と思います」

  1. トップ
  2. 試合情報
  3. ゲームレポート