2013.10.04 FRI
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広報レポート <魂こめて>

 眠っていた粘りが、呼び覚まされたかのような逆転劇でした。1-4の8回に無死満塁とし、代打鶴岡選手の適時打と内野ゴロの間に得点して1点差に。2死満塁から2番杉谷選手が膝元の変化球にバットを折られながら左前に弾き返し、チームに4試合ぶりの白星をもたらしました。

 脳裏にあったのは1-2の5回1死三塁の場面。チェンジアップを打たされて遊ゴロに倒れ「外野フライすら打てなくて」。開幕当初、度重なる送りバント失敗で「野球がこれほど苦しくて悔しいものとは…」と悩み続けました。終盤まで2割に満たない打率で与えられてきたチャンスを生かし切れていませんでしたが、帝京高の後輩・松本選手が1軍初出場を果たした日に先輩がひと振りで面目を保ちました。

 この勝ち越し打により、8回の1イニングを無失点に抑えた榎下選手が3年目でプロ初勝利をマークしました。2日に登板予定だったファーム対日本代表の練習試合が雨天中止。巡ってきた1軍マウンドで「1球1球、魂を込めました」と、4番内川選手から始まる打順を無安打に抑え込みました。「正直長かったです。僕だけが取り残された感じがして。少しずつ信頼を重ねて勝ちパターンの中に加わりたいですね」と目頭を熱くしていました。

 CS出場争いに加われなくとも1球の重み、1試合の重みは決して減ることがありません。左手甲の骨折で離脱していた中田選手も4回に代打で登場し(四球)、8月21日イーグルス戦以来、グラウンドに帰ってきました。残り2試合、魂を込めたプレーが見られた分だけこのチームの可能性を大きなものにしてくれるはずです。

大谷投手 <7回、球数113、打者30、安打7(本塁打1)、三振3、四球3、死球1、失点4、自責点4>

「負けなかったのは完全に野手の皆さんのお陰。(5回の押し出し2つは)長打を打たれなかったのは良かったですけれど、打たれていないのに失点しているのは反省点です。リズムよく投げて攻撃につなげる投球をしなければいけないですね」

栗山語録

Q.8回逆転勝利です
「チーム状況がこういう中でやっているんだけど、最後まで本当に多くのファンの方々に来てもらっている。“きょうは良かったね”って帰ってもらいたいといつも思ってはいるんだけど、きょうは最後ファイターズらしい攻撃ができてホッとしています」

Q.大谷選手は7回4失点
「急に変わらないんだけど、こないだの先発に比べたらね。こないだは本当に悔しそうだったから。でも、それでいい、って言ってきた。前に進まないといけないんだから。課題ははっきりとしているわけで、5回からのことはこれからやっていけばいい」

Q.大谷選手の1年間を振り返ると
「どこで評価するか、数字的なものなのか、登板数なのか、イニング数なのか球数なのかはいろんなものがあると思う。いずれにせよチームを勝たせるピッチングができたときに“良かったね”と」

Q.中田選手が復帰。敬遠気味の四球でした
「歩かされる可能性はあると思っていた。その方が怪我しないかなというのもあった。試合でのボールも見てくれたんでね」

Q.榎下選手がプロ初勝利
「結果が出てくれば、もっと苦しいことも乗り越えられるはず。良かったよね」

Q.杉谷選手の決勝打については
「遅いよ(笑)。プロの一軍の試合は、ああいうところでなかなか打たせてもらえない。そこで打てるというのは何かを持っているということ。生かさないといけない。次の世代がどんどん来ているんだから、頑張らないと」

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