2014.03.08 SAT
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広報レポート <甲子園球児、躍動>

日差しが降り注いでも六甲おろしが吹き、肌寒い3月の甲子園。そのグラウンドに足を踏み出すとき、栗山監督は必ずといっていいほど「聖地」という言葉を口にします。高校球児であれば誰しもが憧れる球場への“感傷”は、プロ野球の世界に身を置いても変わらない。だからこそ、高校球児を経験したすべての選手に、ここで何かを感じ取ってほしい。そんな親心からか、選手に注がれる視線にも、いつもとは違うものがあるように見えました。「高校時代から自分自身がどれだけ成長したかの目安になる場所」。かつて甲子園で勇名をはせた選手たちが躍動した一日となりました。

先発したのは大谷選手(花巻東高)。昨年の交流戦で打者としては出場していますが、マウンドに立つのは2012年のセンバツ以来でした。その大会で1回戦敗退に屈して「いい思い出がない」と表現した右腕は、自らの成長を証明する快投を披露してみせました。最速156キロを計測し、5回2安打1失点。開幕ローテ入りをたぐり寄せました。「いままでよりは自信が持てた」。もちろん、目標は一年間ローテを守ること。「まだまだ勝負しないといけない」と話すように、ここを大きなステップに前進してくれることでしょう。

甲子園出場の常連だった西川選手(智弁和歌山高)は、3回に適時打を放つと、5回にも2点適時打を放って5打数2安打3打点。ここまでオープン戦でノーヒットでしたが、「ホッとしました」と何かを思い出したかのように兆しを見せてくれました。2度の出場経験がある杉谷選手が先制打を放ち、佐藤選手(横浜高)は2安打を記録。2008年にエースとして出場した鍵谷選手(北海高)も4番手で1回無安打2奪三振と結果を出しました。

一方、北選手(小松工)が途中出場ながら中越えに一発を放ち、中島卓選手(福岡工)も先頭打者として2度出塁して2得点を挙げる活躍を見せました。高校時代に甲子園の土を踏むことができなかった選手たちも必死のアピールを続けます。すべての選手たちが一皮むけ、逆襲への準備を整えるための舞台として、この聖地はもってこいの場所に違いありません。

選手コメント

杉谷選手
<3回 先制の左前適時打 P・藤浪>
「魂の一打です!ここのところずっといい感触はあって、それを打席でどう活かすかということを考えていました。少ないチャンスで1打席1打席を大切にしていかないといけない中で、いいアピールになったと思います。」

西川選手
<3回 左前適時打 P・藤浪>
「ずっとヒットが出ていなかったんですが、みんなの勢いに乗せてもらえた一本ですね。それはもうホッとしますよ。みんなが思っている以上に僕は焦ってますから(苦笑)」

大谷選手
<5回 70球 打者18人 安打2 三振4 四球1/死球0 失点・自責点1>
「(甲子園での登板は)楽しかったですし、投げやすかった。変化球で三振を取れたことは収穫だと思います。きょうの登板でいままでよりは自信が持てましたが、まだまだ勝負しないといけないので頑張ります。」

栗山語録

Q.大谷選手が5回1失点
「だいぶまとめられるようになった。ピンチでもバタつくとか、大きく崩れるという怖さはなくなったよね。(高校時代に甲子園でプレーしたときより)自分が前に進んでいると本人が感じてくれればいいいなと思います」

Q.若手が結果を出しました
「北や(佐藤)賢治もしっかりとバットを振っていて、自分をアピールできていた。ポジションを獲るんだという気持ちを感じたね。そこはうれしい」

Q.足を使った攻撃が目立ちました
「そういう野球をやりたいわけだから。あれがウチの野球。もっと一気にいけるようにしたいなあ、と」

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