試合情報

同点で迎えた9回の攻撃。先頭打者の大引選手が四球で出塁したところまでは、球場の雰囲気もベンチの空気も完全にファイターズが支配しているように見えました。しかし、ワンプレーで流れが変わるのが野球というスポーツです。そのことをまざまざと見せつけられたのが、その直後のことでした。近藤選手がスリーバントに失敗すると、続いて一塁走者の大引選手も二盗を試みるもアウトに。一気に流れがジャイアンツに傾いてしまいました。近藤選手は6回に同点打を放っているだけに、自分への怒りを抑えられない様子でロッカーに戻りました。

8回までは全員野球を体現するような展開でした。3点を先制されながらも、4回には陽選手が2ケタ本塁打チーム一番乗りとなる10号ソロを左翼席へ叩き込みました。6回には先頭打者・西川選手の三塁打から盗塁、四球での出塁も絡めて同点に。一方で中継ぎ投手陣も粘りを発揮しました。2番手・谷元選手が無安打で試合を整えることに成功。A.カーター、宮西、クロッタの3選手は先頭打者に出塁を許しながらも無失点と粘り切りました。ただ、流れが悪くなった後では、抑えの増井選手が出した先頭打者の生還を防ぐことはできませんでした。

今季3度目のサヨナラ負け。交流戦に入ってから、勝率5割を下回る状況に陥りました。直接対決で上位を叩ける状態でリーグ戦再開を迎えるためにも、ここで大きな連敗はしたくありません。好調だった5月の最後に、正念場がやってきました。

「3回に本塁打を打たれた後に四球と安打を許してしまい、立て直すことができなかったことが反省点ですね。約1年振りの東京ドームでの登板となりましたが、気持ちも落ち着いてましたし、自分のピッチングに集中できたと思います。ただただ、結果が出せずに申し訳ない気持ちでいっぱいです。今日の投球内容では良かった所も悪い所もありましたので、次回のチャンスに向けて更に磨きをかけていきたいです。」

Q.終盤のミスが痛かった
「ミスをした方が負けるというより、自分たちがやらなきゃいけないことをしっかりやらないと勝ちから遠ざかる、ということ」

Q.新垣選手は3回途中で交代
「悪くはなかったし、前に進んでいるとは思う。ただ、交代は全然早くない。4点まで取られたら終わってしまう。新垣だから代えたというわけではない。あれがギリギリだよね」