試合情報

12球団で順位が確定しているのは2チームのみ、ホークスとファイターズ。この両チームが激突する試合開始前、栗山監督は「勝たなくては意味がない」と語りました。極論、ファイターズが勝っても負けても最終順位は同じです。ただ、勝利のために戦う中で一生懸命どんなプレーが出来るかが大切であると指揮官は肝に銘じます。勝ち負けにこだわらない全力プレーと、こだわった全力プレーは全く別物であるというのです。そういった意味ではレアード選手の劇的な逆転のサヨナラ本塁打で勝利をものにしましたが、どの様な過程で勝利を手にしたのかが重要でした。

先発吉川選手は初回、3つの与四死球、2本の長打から3点を許す苦しい立ち上がりでした。「初回に3失点は痛い」こう語るのは厚澤投手コーチ。今年のホークスの強さからすると3点ビハインドからのスタートが厳しいのは明白です。それでも直後の攻撃はダブルプレーで二死とした後に田中賢選手、中田選手の2連打でまず1点。2回も二死から岡選手、大野選手の2連打で2点目。序盤で主導権を渡しません。吉川選手も不安定な立ち上がりから持ち直し、その後は得点を許さず6回まで投げきります。中継ぎ陣も宮西選手、白村選手、ライブリー選手、鍵谷選手と4投手の無失点継投。最小点差で終盤を迎えます。

9回先頭の近藤選手は粘って四球。絶対的守護神サファテ選手から出塁すると、続くレアード選手は変化球に狙い球を絞って初球から強打。打った瞬間それと分かる大きな打球はレフトスタンドへ吸い込まれ、劇的な勝利を生み出しました。レアード選手だけでなく、やるべき人がやるべき事をした結果の勝利だったのではないでしょうか。

吉川投手
＜6回 球数120 打者27 安打4 三振7 四球3 死球2 失点・自責点3＞

「立ち上がりが全てですね。昨日に続いて初回の3点が響いてしまいました。やっぱり初回をしっかり抑えないといけませんね。こういう展開になってしまい、チームに迷惑をかけてしまいました」

Q.レアード選手のサヨナラホームランが試合を決めました
「（レアード選手の）次の展開を考えていたので、レアードに意識がいってなかったね。当たりました。レアードに関しては開幕から色々あったし、本当にみんなから頼りにされて、いまこうやって活躍してくれて、本当によかったね」

Q.吉川選手のピッチングを振り返って
「ボール自体は悪くない。基本になるのは真っすぐだし、初球からしっかり投げられるように、自分のボールの精度を上げていってもらいたい」

Q.きょうも沢山のファンが札幌ドームに駆けつけました
「順位が決まっているにも関わらず、沢山の人に足を運んでくれて本当に感謝したいね。きょうしか来れない人もいるわけだから、最後まで必死にやらないといけないし、一日一日感動しながら進んでいかないとチーム力も上がらない」