広報レポート<ベテランの野球観>
チャンスを作る、走者を返す、流れを変える――。自分がその打席でやらなければならいことは何か。打者がそれを分かっているかどうかが、勝負を左右することがあります。たとえ試合には敗れても、野球選手としての能力が評価される。例えば、長打力はなくてもクリーンアップを任される田中賢選手のように。5打数3安打。この日はチャンスメークに徹して、次を打つ4番・中田選手の打点をアシストしてみせました。
まずは、1回2死からの右前打。初回三者凡退で相手を勢いづかさなかっただけではなく、直後の中田選手の左越え二塁打で先制ホームを踏みました。第2打席では1死三塁で左前打を放ってチャンスを広げると、4点を追う9回の第5打席でも1死一、二塁で中前打を放ち、諦めない姿勢を誇示。土壇場での反撃に望みをつなげました。出塁率、得点圏打率がチームトップと、頼れるベテランぶりを発揮しています。
栗山監督や球団関係者に薦められた書籍にもどん欲に目を通し、人間力を高める努力も怠りません。そういうところからも野球観が養われているのではないでしょうか。何でもできる35歳はチームに不可欠な存在となっています。
先発投手コメント
大谷投手
<6回0/3 球数131 打者31 安打7〈本塁打1〉三振11 四球5 失点5 自責点4>
「中村選手のホームランもそうですけど、フォアボールも多かったですし、テンポがよくなかったと思います。先制点を守りきれず、申し訳ない気持ちでいっぱいです」
栗山語録
Q.大谷投手に勝利がつかず
「よい所もあるけれども、速い真っ直ぐが投げられているのに勝てていないので考えていかなければならない。
ただ本人が一番悔しい思いをしているはず」
Q.中田選手が3打点とチームの全ての打点を稼ぐ
「ちょっと痛みがある中、集中してチームに貢献してくれている事は安心材料」
Q.首位ホークス戦に向けて
「非常に大切な試合。しっかり戦いたいです」