2016.05.29 SUN
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広報レポート<二刀流”の意味>

先発の大谷投手
先制ツーランを放つ中田選手

『何のために投手でも野手でも出場するのか』。このような”二刀流”である意味を問う問題があるとすれば、現在のプロ野球界でその答えを実際に導き出せる可能性があるのは大谷選手ただ一人しかいません。指名打者を置かず「6番・投手」として出場した試合で、それを完ぺきなまでに体現した7イニングと5打席。中田選手、レアード選手がそれぞれ2本塁打を記録して存在意義を示す中、大谷選手は大谷選手としての存在意義をはっきりと見せつけました。

まずはピッチング。力でねじ伏せる場面あり、変化球で幻惑する場面あり、コントロールに苦しみながらもイーグルス打線に的を絞らせませんでした。大量援護を受けた後はリズムよく投げることに専念し、失点は3回の1点だけ。最後の打者となった相手を161キロのまっすぐで空振り三振に打ち取り、戦う男の感情が前面に出た表情を浮かべました。一方で打撃での見せ場は第3打席からでした。5回の先頭打者として右前打で出塁すると、続くレアード選手の17号ランをおぜん立て。6回1死一塁では右前打でつなぎ、7回は2死一、二塁でも中前に適時二塁打を放ちました。投手としての出場試合で猛打賞を記録したのは、球団史上42年ぶりの快挙です。

7回1失点で今季3勝目。そして、3安打1打点。まさに八面六臂という働きぶりでした。試合終了直後のヒーローインタビュー。投打で結果を残したことについて問われた大谷選手はこう答えました。「連勝できたので、それが一番うれしい」。『何のために投手でも野手でも出場するのか』。陳腐な表現であろうとも、あえて言葉にするならば「チームを勝たせるため」。それこそまさに、常に栗山監督が大谷選手に求め続けているものです。その期待に応えることが、自らの野球人としての役割を示すことにもつながる。投手が打席に立つ試合が9試合ある交流戦の開幕を前にして、この試合が歴史的な一戦だったと位置づけられたとしても、まったく不思議ではありません。

先発投手コメント

先発の大谷投手

大谷投手
<7回 球数103 打者26 安打4 三振6 四球2 失点・自責点1>

「ピッチングは特別によかったわけではないので、前回と同じみたいな感じですね。バッティングはよかったです。(3安打に対して)投手として出てるので、最低限投手の役目をきっちりやれればいいかなと思います。チームが盛り上げてくれたことに感謝したいです」

栗山語録

栗山監督

Q.大谷選手が6番・投手で出場しました
「色んなことを考えた。だけど、特別なことではないし、交流戦では起きることだしね。セ・リーグでも普通のこと。(チームが)優勝するためにやっているし、少しずつ前に進んでいる気がする。2打席目のレフトライナーを打った時も、打者としてしっかり集中してやってるのが見れたし、なによりも楽しそうに野球をしている姿が見れて、こっちも嬉しかった。(両方をやることは)バタつくし、大変だと思うけど、シンプルに考えて前に進んでいくしかない」

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