2017.03.09 THU
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広報レポート<風格あふれるベテランたち>

これから始まる1年間の激闘を予感させる3連戦の最終戦で、ベテランの奮闘が目を引きました。代役の4番に座った矢野選手と、続く5番の田中賢選手。ライバルのソフトバンクの先発は和田投手でした。難攻不落の左腕を、どう攻略するのか。終わってみれば4回無失点に抑えられましたが、少しだけ糸口は見えた気がします。ともに無得点で迎えた2回です。先頭打者の矢野選手が左前打、田中賢選手が中前打。無死一、二塁の先制のチャンスを演出します。6番の横尾選手が犠打を決めて1死二、三塁と広げました。得点にこそつながりませんでしたが、きっちりとベテラン左腕の立ち上がりを揺さぶりました。

現状は侍ジャパンに召集されている主力を欠き、成長が期待される若手主体で打線を組んでいます。手探りな状況の中でも、栗山監督は打線の試行錯誤を行っています。昨年の終盤にも配置しましたが、田中賢選手を5番に据えて流れをテストしています。中田選手の代わりを務めた矢野選手が単打で出塁。打撃技術に秀でた田中賢選手にバントを選択するのではなく、強攻させました。ただ犠打で得点圏の1死二塁の好機を作って1点を先制するのではなく一打で2点を奪い、ビッグイニングの導火線となる戦略をテストしました。栗山監督の思い描くパターンの予行演習ができたのも、2人のベテランの結果があったからこそです。

田中賢選手はこの3連戦は、バットを手にして球場を後にしました。宿舎へ戻っても素振りなどで、何かを確認するためであろうと推測できます。淡々とプレーをしているようですが、常に何かを思考して日々を過ごしています。主に代打の切り札の矢野選手はベンチスタートの試合は途中から、おもむろに通路を歩き出す姿をよく目にします。近寄りがたい雰囲気を醸し出すルーティンの1つです。「準備が大切なんです」。両膝に古傷を抱えながら全力プレーを続けていますが、そのための用意周到な準備です。戦場であるグラウンドに立つ前の妥協を許さない姿勢が、勝負どころでのパフォーマンスにつながっているのです。

オープン戦から垣間見せた、2人が重ねた風格あふれる単打2本。若く、伸び盛りのチームに刺激を与える生きた教本は、今シーズンもスパイスになると確信しています。

先発投手コメント

有原投手
<4回 50球 打者16 安打3 三振3 四死球0 失点・自責1>

「真っ直ぐは、いいボールが投げられていたと思います。いい感じでファウルも取れましたし(相手打者のバットを)差し込めた打球も多かったので。しっかり投げたいインコースへも、実践できていたと思います。(開幕へ向け)球数を少なく、より長いイニングを投げること。ここまで順調にはきていると思います」

栗山語録

Q.先発・有原投手が安定感を見せた
「精度とかの問題はあるけど、順調に来ている。(開幕投手については)全員が候補。まだ全然(決めていない)」

Q.マーティン投手がイニングまたぎ
「最初から。2イニング行きたいと言っていたから。(ボークなど)いろいろあったけど、バランス崩した中でどう処理していくか学んでいかないといけない。マーティンに限らず、やっていかないといけないことが多い」

Q.オープン戦とはいえホークスの印象は
「印象も何も、強いんだから。どう勝つか考えていく」

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