2017.06.01 THU
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広報レポート<2夜連続のドラマチック勝利>

先発の中村投手
三番手の宮西投手

みんな待っていました。試合後のクラブハウスは、盛り上がっていました。2年ぶりの白星を挙げた中村投手の周りに、自然とチームメートの輪ができました。お立ち台に選ばれたことを知ると、救援でアシストした宮西投手から「マサルがヒーロー?」などと、冷やかしの声も飛びました。代打で待機中の矢野選手は、5回を終えると一息をついていました。「マサル、逆転されなくて良かった」。故障してからの復活など、これまでの苦労を誰よりも知る仲間たちから祝福のシャワーが降り注ぎました。ポーカーフェースの中村投手からも、ようやく柔らかな笑みがこぼれました。
 完璧な快投とは言えませんが、執念で遠かった1勝を積み上げました。前回登板した5月25日埼玉西武ライオンズ戦。今季初登板で躍動して、勝利投手の権利を得て5回で降板しました。その後、信頼抜群の谷元投手の珍しい乱調でつかみかけた勝利を逃しました。後日、中村投手はこう淡々と受け入れていました。「それは、勝ちたかったですけれど・・・」と語った後、続けました。
「谷元さんにはずっと助けてもらってきましたし、迷惑も掛けてきたことの方が多いので。次、頑張りますよ」
先輩やチームメートを敬い、思いやる精神世界が、そこにはありました。故障し、辛いリハビリ期間中、またなかなか勝てない時期には自分本位になりがちでしたが、人間としての成長といえるような変化が見えました。経験から培った人間力が生きたからこそ、長いトンネルを抜け出せたと確信しました。お立ち台に上がる前に「長かったですね。札幌ドームで3年ぶりですよ」。自虐的な言葉でしたが、会心のスマイルがはじけていました。
前日5月31日の斎藤投手、この試合の中村投手とストーリーのある選手たちが1つの壁を突き破りました。依然、順位などのチーム成績を見る限り楽観はできない状況ではあります。ただ現状を打破し、強烈に前に進んでいくために必要なドラマはこの2日間に限れば、完成しました。開幕戦のマウンドを託された有原投手、リハビリが続く大谷投手を欠く中で、反攻の芽は作りました。劇的な白星の連続で好スタートを切った交流戦。期待は膨らみ、光は差しました。

先発投手コメント

先発の中村投手

中村投手
<5回 94球 打者24 安打5 四球4 失点・自責3>

「前回登板よりはリラックスしてマウンドに上がることができました。立ち上がりから状態は良かったんですが、反省すべきは5回。野手の方々がたくさん点を取って援護をしてもらい、スイスイといかなければいけない場面でした。しっかり反省をして次回以降へ生かしていきたいと思います」

栗山語録

栗山監督

Q.最初のカード勝ち越し
「すごく(何度も)山場のある試合だった。いろいろ決断が難しかったけど、結果的にこうなって良かった」

Q.近藤選手が球団記録の出場47試合で4割超え
「ここからなんで。コンちゃんなら普通。(打率は)一回下がっていいと思っている。シーズンが終わったときに4割あるかどうかだから」

Q.中田選手は今季札幌ドーム初本塁打
「勢いづくことを信じている」

Q.中村投手が2年ぶりの勝利
「いろんな悔しさや思いがあったと思う。チームを変える、というのはこういうこと。必死に野球をやることが大事。そういうところを(前日の)佑樹も勝も出してくれた」

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