試合情報

伊藤大海投手が昨年8月29日以来、自身2度目の完封勝利で、ホークス千賀投手との息詰まる投手戦を制しました。決勝点はクリーンアップに名を連ねた万波中正選手のタイムリー。投打で期待の若手が見せ場をつくり、6カードぶりの初戦白星となりました。

0－0で迎えた4回、石井一成選手がレフト前ヒットで出塁し、2死二塁となって打席には3試合連続5番に座った万波選手が入りました。2ボール2ストライクと追い込まれながらも5球目の直球をしぶとくセンター前にはじき返して、千賀投手から貴重な先制点を奪取。クリーンアップで起用したBIGBOSSの期待に応える一打となりました。

伊藤投手は序盤からスピンのきいたストレート、キレのある変化球ともに制球力抜群で、3回まで相手を無安打に抑え込みます。4回はヒットと四球でランナーを背負いますが、最後は空振り三振に切って取り得点を許しません。その後もテンポのよい投球でスコアボードに「0」を並べていきました。完封の期待が高まる9回、柳田選手にツーベースを許して一打同点のピンチを迎えますが、相手の主軸を気迫のこもったピッチングで三振、セカンドゴロに抑えて完封を達成。7連勝中だったホークス打線を3安打無失点に封じる快投でした。

伊藤投手はリーグトップに並ぶ4勝目。チームも4月19日に3連勝して以来約1カ月ぶりの連勝で、本拠地では今季初の連勝となりました。好投手千賀投手から奪った白星をきっかけにチームは勢いづいていきそうです。

伊藤投手
＜9回　116球　打者32　安打3　三振6　四球2　死球0　失点・自責点0＞

「序盤から、あまりコースを気にしすぎずに強いボールをどんどん投げていくことを意識していました。宇佐見さんが緩急もうまく使ってリードしてくれたおかげで長いイニングを投げられたので、感謝しています。味方が点数を取るまではゼロで抑えるというピッチングを今後もできるようにしていきたいです」

「投手戦、楽しかったね。伊藤君は下半身からリリースポイントに力が伝わっていて、前回とはまったく違うキレがあった。ストライク先行のピッチングで最高でした。万波君もいい当たりではなかったけど、（バットに）当てれば、ああやって点が取れる。面白かったです」