北海道日本ハムファイターズは11月12日(日)、エスコンフィールドHOKKAIDOで行っていた秋季キャンプを打ち上げました。例年は沖縄で行っていた秋季キャンプを、今年は初めて本拠地エスコンフィールドで開催。11日間で計10万1,600人が来場し、多くのファンが視線を注ぐ中、守備力の強化に取り組みました。

2年連続の最下位に沈んだファイターズ。なかでも目立ったのは12球団ワーストの失策を記録した守備でした。秋季キャンプはその守備力強化を課題に、徹底的に鍛え直しました。11日間中6日間は全体練習を守備練習のみとする「ディフェンスデー」に設定。独特な動きをする天然芝のグラウンドを味方にするべく、緩いゴロや、ティー打撃形式でのノックなど、基礎から実戦に近い形まで、様々なバリエーションでノックを受け続けました。今季までオールラウンダーとして活躍した谷内亮太内野守備走塁コーチは複数のグラブを用意し、選手それぞれの捕球課題を見つめ直させるなど、特に内野手の守備には多くの時間が割かれました。

キャンプ終盤の11月11日(土)には3イニング限定で紅白戦が開催されました。0対0の引き分けに終わりましたが、奈良間大己選手がダイビングキャッチでアウトにし早速守備で湧かせれば、投手陣では今季苦しんだ生田目翼投手や吉田輝星投手が好投を披露し、来季に向けてアピールしました。

連日多くのファンが来場し、好守には歓声、ミスにはため息が漏れるなど、一挙手一投足が注目され、試合さながらの緊張感の中、練習に取り組んだ選手たち。新庄剛志監督は「ファンの方たちが来てくれて、選手たちはやる気でしかなかった。捕れないボールも捕れるようなプレーにつながってくれて。いい効果が出ましたね」と大観衆に感謝しました。

最後は選手会長の松本剛選手が「今年は例年とは違い、エスコンフィールドで北海道のファンの皆様に見守っていただきながら充実したキャンプを過ごすことができました。来季はここにいるみんなで優勝を分かち合えるよう、選手一人ひとり自覚をもち、ここからのシーズンオフを過ごしていきたいと思います」と力強く語りました。続けて「記念すべきエスコンフィールド開業元年、最後はファンの皆様も一緒になって一本で締めたいと思います」とこの1年、共に戦ってくれたファンと手締めをし、秋季キャンプを締めくくりました。

沖縄県国頭村で行われている国頭秋季キャンプは14日に最終日を迎えます。