パシフィック・リーグは9月28日(水)、優勝マジックナンバーを「1」としていた北海道日本ハムファイターズが埼玉西武ライオンズに勝利し、4年ぶり7度目(前身の東映フライヤーズ、日本ハムファイターズを含む)の優勝を決めました。首位とのゲーム差は一時、最大で11.5ゲーム差に広がったものの、驚異的な追い上げで福岡ソフトバンクホークスの独走を阻み、142試合目で激しいマッチレースを制しました。在任5シーズン目の栗山英樹監督は1年目の2012年に続き、再びチームを頂点へと導きました。
前回2012年は試合のない日に札幌ドームで公開練習を行ったあと、ロッカールームで待機し2位ライオンズ敗戦の報を受けて優勝が決定しました。この日はマジック対象チームであるホークスの勝敗に関わらず、自力で栄冠をたぐり寄せようと今年の「顔」が躍動。4回に本塁打ダービートップを走るブランドン・レアード選手の39号ソロで先制すると、先発の大谷翔平投手が1安打15奪三振の完封で「10勝&100安打&20本塁打」の離れ業を達成。一塁ダッグアウトを飛び出した選手たちがマウンド付近で歓喜の抱擁を交わし、涙にくれる栗山監督が胴上げで8度宙を舞いました。
今シーズンは開幕投手の大谷投手になかなか白星がつかず、5月上旬まで勝率5割前後で耐え忍ぶ戦いが続きました。6月18日(土)の時点で首位ホークスに11.5ゲーム差をつけられましたが、翌日から球団新記録の15連勝をマークして徐々にその差を縮めると、最後の直接対決となった9月21日(水)のホークス戦に競り勝って奪首。翌22日(木・祝)も連勝してマジック6が灯るやその後は一度も首位を明け渡さず、歴史的大逆転Vを勝ち取りました。
指揮官が求める役割に選手は結果で応えてみせる-。右手指まめの影響で投球回避が続いた大谷投手は指名打者で猛打を振るい続ければ、抑えから先発に回った増井浩俊投手が新境地を開拓。クリス・マーティン投手の負傷離脱という逆境に追い込まれた救援陣は全員の力を結集してその穴を埋め、リードオフマンの西川遥輝選手が象徴する若手野手たちもフォア・ザ・チームに徹しながら結果を残し、この4年間の成長を優勝という形に結びつけました。
これでファイターズ《2016日本通運 クライマックスシリーズ パ》にファイナルステージから出場することが決定。日本シリーズ出場権をかけて、ファーストステージの勝者と10月12日(水)から札幌ドームで戦います。